息もできないくらいに
『大輝、さつきちゃんが探してたよ』
屋上に行くとやっぱり部活をサボっていた。
「あ?いーんだよ。
それよりよ、どっか行こうぜ!」
グイと手を掴まれ
屋上を出ようとしたが
『ダメ、さつきちゃんのこと困らせないの!私も終わるまで待ってるから、ね?』
チッと舌打ちしたかと思うと
急に抱き寄せられた。
意地悪く笑ったと思ったら
噛み付くように唇を奪われる。
『ん…っ』
息もできないくらいにー
「遥、お前の頼みだからきいてやるよ」
ちゃんと待ってろな、と頭を撫でて
屋上を出た。
私の息はまだ整わない。
end