やわい手のひらで触れて

わたしに心を灯したあなた
もっと、わたしの心を震わせて
好き勝手に
棲みついたピンク


    わたしの棘を溶かしたあの子
    ちかくて遠くてくるしくて
    時間がつむいだ境界線
    いっそ全部、純白になったら
    懐かしい呪文が消えない

    うつくしいきみの傷に触れたい
    ほの暗い夜更けさえ欲しがって
    もっと欲しいと鼓動が喚く
    境界の端を繋いで留めて
    このまま魔法が解けなければいい

    解けない魔法も呪いもまやかし
    まじないはのろいとも言う
    揺らいで離れない指先
    ぜんぶ解けて醒めてしまっても
    幾度でも鼓動に触れて
    幼稚でいとおしい
    解きたくてもとけない呪い
    わたしの心を焦がす熱

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -