胸を焦がすしらない感情
正体は参考書にも載ってない
どうか教えて、きみが
好き勝手に
棲みついたピンク
わたしの棘を溶かしたあの子
ちかくて遠くてくるしくて
時間がつむいだ境界線
いっそ全部、純白になったら
懐かしい呪文が消えない
うつくしいきみの傷に触れたい
ほの暗い夜更けさえ欲しがって
もっと欲しいと鼓動が喚く
境界の端を繋いで留めて
このまま魔法が解けなければいい
解けない魔法も呪いもまやかし
まじないはのろいとも言う
揺らいで離れない指先
ぜんぶ解けて醒めてしまっても
幾度でも鼓動に触れて
幼稚でいとおしい
解きたくてもとけない呪い
わたしの心を焦がす熱