乾いた水槽(愛も何も無い) 貴方から避けられてる 私を捨てるなら、 貴方を傷つけたことなんて無かったのに、 貴方が違う少女を望むなら 惜しみなく愛してあげる 憎悪を望まぬとも、 収斂する畔から落ちた硝子 泪の残滓 どうか、どうか嘲笑して下さいませ 泣き続けた私の涙に潰されて(貴方が消えてしまえば) 痛みも感じないほどに(優しく抉ってあげる) 誰かを正しく愛せるように(鮫が人を愛せる訳ないのに) ふりだしさえも(真っ白に消え去っていた) 牙を剥いた 鮫のように、いつの間にか貴方を傷つけてしまっていた 天野月子――鮫 0574 Web Site Ranking |