ブログタイトル : no title
user name : k


タイトル : ブログ

始めました。
ちょっとした事情で、会社で今度ブログを始めなきゃいけないので、それの練習用に始めた。
こういうの、まるきり初めてです。宣伝なら今時フェイスブックかツイッターかインスタじゃないの?って思うんだけど。
まぁしょうがない。業務命令だから。今まだ学生なのになぁ。
どうでもいい日常を、でもあっちの、営業用のブログには書けないようなことを書いていきます。
会社にはもちろん、周りの友達にもバレないように、ところどころ嘘を混ぜつつ書いていこうと思います。

とりあえずスペック。
とにかく俺、イケメンです。
勉強も運動も出来るスーパーイケメンです。
こないだなんとスカウトされて、芸能界デビューが決まったレベルです。

まだ学生のうちにデビューなんて学業おろそかになっちゃう!はわわわ!と迷ってましたけど
学校の先輩がせっかくのチャンスを無駄にするなよ、もったいないと後押ししてくれました。
先輩ちっちゃくて可愛くて少女漫画大好きのヒロイン志望の乙女のくせに言うこと全部イケメンで困っちゃう。
そんな可愛い先輩のためにも俺は荒波の芸能界を渡って行こうと頑張るのでした。

…書いといて、我ながら盛りがひどいな(笑)
まぁ、そういうスーパーイケメン芸能人設定のお忍びブログってことで(笑)
どこまで設定を貫けるか見ものです。




タイトル : 学業優先

に、したい。
自分で決めたことながら、仕事の忙しさがエグい。
芸能界(笑)は本当忙しいところです。
いや、こんなんで成績落ちるような勉強の仕方してないんだけど。
なんせスーパーイケメン王子様(笑)だから、勉強もパーフェクト。
しかしそんな王子様も、このグロいレベルの忙しさを笑顔で全部こなすのは辛い。

まぁ冗談は置いといて。
俺今学生で起業?みたいなことしてて、なんて言えばいいんだろう、起業とは言っても下請けで、大元の会社から仕事もらってる的な。と説明すればいいんだろうか。
まだ学生なのにそういう仕事を始めたのは、この前書いた通り、先輩が後押ししてくれたからってのもあって。あ、ちっちゃくて可愛い先輩は実在しますちゃんと。

でもこないだ、先輩と同じくミニマムで可愛い、友達のリボンちゃん伝いに聞いたんだけど、先輩なんかめっさ責任感じてるみたい。
私が今の仕事ススメたからあんな疲れてるのかって。

…先輩相変わらずリボンちゃんと仲良しさんだな。
というか、いつもリボンちゃんと一緒なノッポと先輩が、もっと仲良しで、それから情報聞いてると教えてくれた…。

本当に先輩と、一体何繋がりなんだよノッポ!先輩の一番可愛い後輩は俺なのに!
俺より身長でかいからって調子に乗りやがって!

まぁとにかく、先輩は責任感の強い人だから、今疲れに疲れ切ってる俺に対して、なんというか、申し訳なさを感じてるっぽい。
うーん、疲れなんてなんのその、っていう演技を完璧にしているつもりなんだけど。先輩には相変わらず嘘が通じないな。
責任感が強いところもすっごく素敵なお姫様だと思うけど。

まぁいいや、それならそれでつけこもう。
なんかその代わりにデートとか連れ出してお茶とかおごってもらおう。
なんて策士だ俺!(暗黒微笑)




タイトル : ぅゎせんぱぃっょぃ

全然つけこめなかった。甘ったれたこと抜かすなボケって殴られた。
せんぱぃっょぃ。

でもなんか、謝られた。
簡単にこの仕事やってみろとか言って、ごめんって。
ツンデレかよ。

今度、息抜きにデートしてくれるらしいし、たぶんその時お茶も余裕でおごってくれる。
このツンデレめ。

いやまぁ、冗談っぽくおごってください、とは言ったものの、お姫様におごらせる気一切ないんだけどなぁ。
先輩、年上だからとか先輩だからとかお詫びだからとか言って、譲ってくれないんだろう。

まぁそれならそれで、代わりに先輩の大好きなとんこつラーメンおごってあげよう。こないだ先輩に教えてあげようと思って、穴場を見つけたんだった。

先輩がやれって言ったからやってるわけではなく、俺がこの仕事をやりたいからやってるんです!ってのは熱弁してなんとか分かってもらえました。

…実を言うと、他ならぬ先輩に仕事をしている姿を見てて欲しいってのは少なからずあるんだけど。
それも他ならぬ、自分の欲望の為だし。

でも言ったらまたややこしくなって先輩落ち込んじゃいそうだからまだ内緒!




タイトル : 休みの日

先輩に、仕事を見てもらう。
もうそれで金稼いでるお前に、素人の私が口出ししていいのか?と遠慮がちに言われたけど、先輩に見てもらって、アドバイスもらえて、褒めてもらうと、やっぱり自信になる。

社長や取引先の人に見てもらう意見は、今まで聞いたことのない、考えてもなかった視点からのアドバイスで、それはそれで為になるんだけど。

やっぱり先輩の言葉が、一番すとんと入る。なんでだろ?やっぱり俺が先輩の一番可愛い後輩だからか…?




タイトル : 音痴

歌なんか、生きていく上で必要ですかね。
あ、そうか、芸能人レベルのイケメン(笑)設定だから必要か。

普通の会社勤めでも、忘年会とかで新人に歌わせるのって立派なパワハラだと思います!音痴には死活問題です!!!

イケメンにも欠点くらいあります。
設定盛り盛りの自分も、これは欠点だと認めざるを得ない。
いや本当、笑えないレベルの音痴で、音大進学予定の友達に去年から教えてもらってるんだけど。

先輩にバレたくないから必死こいて練習してきたけど、壊滅的すぎて、先生は最近もう頼むから音痴治すのは諦めろ私には教えるの無理だ、としか言ってくれない。

……先輩にだけは完全無欠の王子様を通したいので、死んでもこのブログ見つかるわけには行かなくなった。




タイトル : バレた

死にたい。
だからこの業界、嫌い。




タイトル : 助かった

音痴なのバレたけど、完全無欠の王子様に、一個だけ欠点があるってのもイケるな!とうんうん、と頷きながら言ってました。

…助かったけど、先輩の中で、俺、どんだけハードル高くなってるの?





タイトル : カテゴリ

カテゴリ分けなんてものがあるらしい。
このままだと確実に先輩カテゴリが出来るな(笑)




タイトル : やった!

リボンちゃんが、やっと長年の恋を実らせた!
前に出てきたノッポのことが好きで、三年近く片思いを実らせた続けて、やっとだ。
ノッポが朴念仁で、近くで見ててかなりやきもきさせられました。
リボンちゃんのほうはあんなに分かりやすく矢印出してきてて、周りは誰一人気付いてない子はいなかったのに…。

ノッポも長く無自覚にリボンちゃんのこと好きだったっぽいんだけどね。
本当に無自覚かよってくらい、親友や俺に牽制入れてて、果ては先輩にまで嫉妬してたくらいだ。

あんな可愛くてお前を思ってくれる子は他にいないぞ!と親友と一緒にノッポの背中バンバン叩いてやりました。ら。
当たり前だ、俺はもう一生リボンを手放すつもりはないぞ。どんな手を使ってでも。と真顔で返された。
じ、自覚すると怖いな、こいつ…。

リボンちゃんにこっそり泣かされたら教えてね、と言ったけど
ノッポくんに泣かされるわけないよ!ノッポくんには何されたって嬉しいもん!と返された。
ふ、不安だ…。バカップルなのはいいんだけど、このままだとリボンちゃん、ノッポのやることなすこと全部受け入れそうだ……。

注意して二人を見守ろう、と先輩と親友とこっそり約束しました。
とにかく、長い片思い期間の分、幸せになってねリボンちゃん!





タイトル : 桜ラッシュなのか?

もう一人友達も、彼氏が出来たらしい。
前に言ってた歌の先生。

先生見た目はすげー美人だから、よく他校の人に声をかけられてるんだけど
それ見て、彼氏のほうが慌てて告ったそうだ。

うーん…、彼氏、なんか変態っちくなイメージしかないんだけど、大丈夫か?
あの先生が構い倒してるくらいなんだからいい子には違いないのは分かるんだけど…。

もし彼氏に泣かせられるようなことがあったら言ってねと、こっそり先生にも言ったけど
それを聞いてたノッポに、どう考えても泣かせられるとしたら彼氏のほうだろ…、と信じられないものを見る目で言われた。
先生も先生で、当たり前だ、泣かされる前に絶対泣かす!と自信満々に答えてるし…。

こっちも注意して見守ろう、とこっそり先輩と親友と約束しました。


いよいよ学校を卒業する。
楽しかったな学校。リボンちゃんたちとも、何より先輩と出会ったところだし。
みんなとこんな風にじゃれあう毎日も終わりか…。




タイトル : やった!!!!

先輩が同じ業界に仕事を決めた!親会社は違うけど!趣味でやってたところに、会社から声がかかったらしい!
必死に先輩を説得し続けた甲斐がありました!!!!
今までの説得がなかったら、先輩絶対この話断ってた!

私なんかより、先輩のが何倍も才能があって、この仕事向いてるんですよ
なんせ、俺がこの仕事やってみようと思ったのは、先輩がやってるのを見たからだし!
ここまで俺が仕事が出来るようになったのも、先輩が教えてくれたからだし!

俺のほうが仕事じゃ先輩になるわけですね!とドヤ顔で言ったら、よろしく先輩、と殊勝に返された。
殊勝な先輩似合わないな(笑)

これからも末長くよろしくお願いします、先輩。




タイトル : 喧嘩

喧嘩しました。
先輩と。
怒りっぽい人なんで、そんな珍しいことじゃないんですけど。
この仕事、一応技術職の分類なんでしょうか。
仕事のやり方の違いで、先輩にここはこうしたほうがいいとアドバイスされて、なんだか今日は上手く受け入れられなかった。
先輩のアドバイスは、なんも間違ってなかったのに、なんか意地になって言い争ってしまった。
ここのところ、忙しかったから。
って言い訳にもならないな、八つ当たりだあんなの…。
先輩だって忙しいのに無理言って仕事を見てもらったのに…。

なるべくすぐに謝りに行こう。
先輩に会えないのはつまんないし、耐えられない。

いやまぁ今回は俺のが悪いんだけど、なんか自分ばっかり大好きで嫌になっちゃうな。
先輩もちょっとくらい、可愛い後輩に優しくしてくれたらいいのに!




タイトル : 会いたい

休みがない。
リボンちゃんや先生どころか、先輩にも会えてない。
先輩は特に会えてない。数えてみたら、丸々二ヶ月。絶賛先輩不足。
あの小ささに癒されたい。
先輩と甘いものとか食べに行きたい。
また映画見たい。

正直、ちょっと休んだくらいじゃ俺仕事に支障出さないと思うんだけど。なんせ優秀だから(笑)パーフェクト王子様だから(笑)

と、いうわけで、今日逃亡しようとしたんだけど、会社の子に押さえ付けられた。
うーん、学校の頃、サボりの逃走技術はそれはそれは素晴らしかったはずなんだけど。(大抵先輩に取り押さえられてたけど)

これは捕獲能力は先輩以上なんじゃないんだろうか。なんて優秀な社員さんだ。

まぁでもこのままだと、癒しの充電切れるんだけど。
先輩に会えないだけでこんな荒むとは。
先輩が卒業してからも、仕事始めてからも、こんなに全く会えないのは初めてだもんな…。

会いたい。
ふるえる。




タイトル : 抜け出した!

やっとのことで仕事をサボって抜け出して、先輩の会社まで会いに行きました。
でも可愛い後輩がせっかくはるばる会いに行ったのに、いきなりドロップキックが決められました。
でかい仕事があるんだろうが!何やってんださっさと帰れ!とマジ怒られ。

この業界、情報が早いなと感心してたんだけど、後から社員さんが俺が抜け出した直後に先輩に連絡してたことを知りました。
いつの間に先輩のアドレスを…。というか、なんで他社の人のアドレスを…。
本当に出来る社員さんだな…

でもちょっとでも会えたから満足!フル充電には遠いけど、先輩の顔見るだけで元気出たぞ!
さすが癒し系な先輩!





タイトル : (no title)

最近のブログ見返しててビビりました。
俺は恋する乙女か(笑)





タイトル : ん?

親友に昨日の記事の、最近自分、なんか恋する乙女みたいなんだ〜的なを笑い話として話しました。
ら、自覚するのが遅い、と怒られました。
みっちり、一時間。

え、俺、先輩のこと、好きなの?




タイトル : どうしよう

一回落ち着いてあれから色々考えました。

まず改めて最初から見返したら、見事に一から十まで先輩のことしか書いてない、このブログ。
先輩カテゴリってなに?

というか、初恋になるのか。
今までまともに恋をしたことなかったけど。
いや周りに女の子は常に取り囲まれてはいたんだけど。
なんたってイケメンの王子様(笑)だから。
いつからなんだろう、と考えて、そうか初めて見た時からか、と。

そういやそうだった、中学の時、行くつもりなかったのに、文化祭で先輩の部活姿を見て高校決めてた。
え、もう全然それ意識してなかったけど、なにそれ重い。我ながら。

じゃあ結果、それが今の仕事に繋がってるわけだから、今、ここに立っていられるのも、先輩のおかげじゃん。
なにそれ、つくづく重い。

それなのに、俺はホイホイ先輩のことが好きだなんだとブログに書きまくってたのか…。
もう思い返すと何もかも全部恥ずかしい…




タイトル : 365歩のマーチ

一回好きだー!ってなると、人生薔薇色です。
一日中先輩の好きなところをいっぱい考えて、にやにやしてる。
そしたら社員さんに真面目に仕事しろよと怒られた。仕事、パーフェクトなつもりだったのに、さすが優秀な社員さんだ…。

親友やリボンちゃんに色々相談。
…改めて、ノッポを笑えないくらい、お前も自分にニブチンだったぞ、と怒られました。
あのニブチンのノッポと同レベルかよ畜生!

まぁでもなんと言われても仕方ない。
このブログと同じくらい、リアルで先輩大好きと無意識に言いまくってたらしいから…。
そりゃ面倒臭かったろうに…。ごめん…。

しかし、自称乙女心の代弁者・ノッポに、乙女心対策はしっかり教わったきたので、これで勝つる。
朴念仁のわりに、割としっかり為になるアドバイスだった。
イケメンな顔と、その王子様キャラだけは先輩に好かれてるんだから、かなり脈はあるぞ!頑張れ!的なことを言われました。

周りも応援してくれて、恋にも目覚めて、今、最高にハッピーです。
もうこのブログ、TRUE LOVE〜真実の愛〜 とかにタイトル変えるべきだろうか。
今、携帯小説並みに浮かれまくりです。

わりと障害が多そうな気がするんですけど、先輩のためならなんのその!
幸せをただ待ってるような男じゃないぜ!
それワンツー!ワンツー!




タイト : そんなことなかったわけで

誰だ、恋をしたら人生薔薇色なんて言った奴は。自分か。

好きっと伝えるのがこんなに難しいとは。
意識したら、先輩を前にしただけで、赤くなって恥ずかしくって、まともに話せない。

他の可愛い女の子相手なら、どんな甘い言葉も超余裕なんですけど。いや先輩も可愛いんだけども。
なんで先輩だけ、こんなに難しいんだ。
先輩に告白して、もし関係が壊れたら怖い、なんて考える日がまさか来るとは。

いつだって、自信満々で完璧な王子様な俺は一体どこに。
唯一、先輩が気に入ってくれてるこの王子様が、こんなグズグズで、俺は先輩に好きになってもらえるのか。

ああもう、無自覚に6年も初恋こじらせた男を舐めるなよ。





タイトル : 王子様

先輩の王子様になりたかった。
完璧になれてると思ってた。
他ならぬ先輩が作った王子様だ。先輩の理想の王子様だ。
こうやって先輩を思っている俺も、先輩を追っかける俺も、普段の俺だって、全部作ったのは先輩だ。
俺は、先輩がなくなったら、途端に空っぽになる、そんなちっぽけな人間だった。




タイトル : 情けない話

先日は意味不明でポエミーな日記で申し訳ない。
今日も引き続き、意味不明かつ情けない話。

結局、色々ありましたが、先輩とお付き合いすることになりました…
結果的に良かったんだけど…!!今幸せの絶頂なんだけど…!でも自分的には全然納得いかない…!

今日呼び出されて、いきなり告られました。
好きだ、付き合ってくれ、と。
お前がちゃんと自覚するまで待ってた、とか言われた。

ちょっと待って、先輩がずっと俺のこと好きだったのはとても嬉しいだけど、俺の立場はどこに…?どこに行ったの…?
ロマンチストで乙女な先輩を落とすためのシチュエーションを散々考えては挫折してたのに、なんでこんな男前に…?

告られる心構えというか、そういうのを一切せずに会いに行ったもんだから、いきなり言われて動揺してしまいました。
それで、かっこよく抱き締めたり、甘い言葉を吐いたり、なんでも出来たはずなのに、まさかの泣く一歩手前の状態に。
なんでこんないちいち情けないんだろう…。

やっぱり俺、先輩の王子様になれないです。先輩相手だと、かっこ悪くて、情けなくて、そんな俺でもいいんですか?
とやっとのことで言えました。
足だって震えてて、顔もやっぱり真っ赤で情けなくて、ちょっと涙目で。こんな情けないヘタレな王子様なんかいない。

それなのに、先輩、卑怯にも優しく笑って、おまけに頭まで撫でて、
王子様にならなくていい、王子様じゃなくたって、お前ならいいよ。なんでも。
と言ってくれました。

畜生、先輩お姫様のくせにイケメンか!
抱いてクレバーに!




タイトル : 見えてくること

尻に敷かれる。と、言うのか。鬼嫁というのか。
先輩、それ系の関白だと思ってたけど付き合い始めるとすっごい優しい。なんていい女だ俺の嫁。

先輩はずっと、俺くんにだけ特別優しかったよ、とリボンちゃんこっそり教えてくれた。
なにそれツンデレか。

先生が、殴って逃げるのは小悪魔だな、とも教えてくれた。
えっ小悪魔?小悪魔なの先輩?

周りから、最近俺くん色気が出てきたね、とか嬉しいことばっかり言われる。
ふへへへへ、これも先輩のおかげ!

うーん相変わらず、一から十まで先輩に作られてるなぁ俺。




タイトル : みちのくぶらり旅

温泉に、行ってきました。俺の仕事の関係で、暇が全くなく、あんまり遠くに連れて行けない。
でもなんとなくお忍びっぽくていい旅行だった。楽しかったし。

次はハワイに行きたい。
沖縄でもいい。
どっか農家で芋掘り体験もしたい。
目的地決めずにぐるぐるドライブするんでもいいな。

先輩とならどこでも楽しいんだから。行き先はどこでもいい。

…って言ったら先輩照れるかな?で、照れ隠しにまた殴られるかな?




タイトル : 寝耳な話

変な噂が流れてる。
なんと自分、熱愛中らしい。
初耳だ。

その恋人とやらのマンションにもっぱら入り浸ってるらしい。
どこにあんの、家。

というか、周りに可愛い女の子いくらでもいたはずなんだけど、なんでよりによってあの人?
嫌なんですけど。
「あんな自分モテますけど?お前ともちょっと遊んでやってもいいですけど?」的な人、俺漫画以外で初めて見たってのに。

もっといないんか。
顔でも性格でも、せめてもうちょっとでも先輩をかすめた人。
そんな人と噂になって欲しいんですけど。
というかもういっそのこと先輩と噂になって欲しいんですけど。
てか周りの女の子たちをすっ飛ばして何故あの人?

ここの業界関係の人、なかなかに下世話というか、そういう話がみんな大好きなんで、これからを考えると面倒極まりない。
どうしてよりによって、仕事が詰めに詰め込まられる直前にこんなことが…。

そしてこれ以上噂を大きくしないために、周りからしばらく先輩に会いに行くなよと無言の圧力をヒッシヒシ感じる。

嘘でしょ、先輩に会えなかったら死ぬよ俺。




タイトル : 本当に会えてない

絶妙に仕事が重なってしまった。
本当に会えてない。

いっそのこと、結婚でもしてしまおうか、とも思う。
学生の頃から貯めてきてるから、先輩のこと充分養っていけるし。
嫌かな?
先輩のためなら家事も完璧にこなすよ!俺!
先輩に家の仕事を何一つ残すもんか!
だから結婚してください!

…いや、なんか情けなさすぎるな。
やっぱりいきなり指輪持ってってて、がど定番だよね。
でもこういうのは絶対本人に選ばせたほうがいいって聞くし。やっぱりお姫様の気に入るデザインがいいし。

せっかくのプロポーズなら、サプライズしたい。
というか、本当に俺なんかと結婚してくれるかな?
先輩の一生、俺なんかのものにしていいのかな?

本当は、結婚まですっ飛ばさなくたって、ちゃんと手順を踏みたい。
だって今先輩と結婚したら、仕事で不利になるのはどう考えても先輩だ。
先輩の仕事が、俺なんかのせいで正しく評価されないのは絶対嫌だ。




タイトル : 逆プロポーズ

されました。

いやもう先輩どこまで男前なの……。
つくづく俺の立場なくね?
告白もプロポーズも取られたって……。
先輩のせいでいよいよ俺イケメンなのかどうか不安になってきたんですけど……。

本当は自分が独り立ちするまで待って欲しかったんだけど、
とか言われて、この人どこまでしっかりしたら満足なのかちょっと不安に。

大丈夫です俺が充分先輩を養っていけます!と自信満々に答えたら、殴られました。
お前にだけ生活費を払わせてたまるか!と怒られた。
真面目なんだからもう…。

本当は俺、先輩と何一つ釣り合ってないと思ってた。
いくら周りからかっこいいとか王子様なんて言われたって、先輩の前じゃ意味なしだし、それどころか俺なんかより一千倍男前だし、真面目だし、仕事もすごいし。仕事なんか先輩が評価されてない世間が間違ってる。
釣り合わないから努力しようと思った。
どんだけかっこよくしようと取り繕って、努力したって、先輩これだもん。
このままじゃ王子の名前がいよいよ剥奪されます。
なんだよ先輩お姫様のくせに。

でもかっこいい。
先輩クッソイケメン。
ちっちゃ可愛い。
ヘタレだろうが、俺、先輩と一緒にいられたらなんだっていい。
今ならオトメンだろうが携帯小説以下のブログと馬鹿にされてもへっちゃらです。

先輩好き。大好き。








 撃沈。
「……死ねよ、あの阿呆」
 耳まで真っ赤になりながら、最新記事まで全て読み終えた堀は、スマートフォンの画面を切った。
 というか相変わらずの姫扱いってなんだ、と高校時代から続く謎の嫌がらせに、内心一人でツッコミを入れる。
 彼女の日記は、鹿島が高校時代にスカウトされて芸能界入りしてから、一ヶ月ほど前までの5年間、途切れ途切れだが続いていた。

 茶の間で見ない日はないほど人気の女優・鹿島遊が、その絶頂にいるにも関わらず、つい先日、まだまだ無名の劇団員である俳優・堀政行と結婚をする、と発表した。
 ワイドショーや週刊誌は格差婚だ身長差だ売名だなんだと騒ぎ立てたものだ。自分でも確かに不釣り合いな結婚だと思うし、これからまだまだ売れるであろう鹿島の"商品価値"を下げる、とは分かりきっていたことだ。
 当然、向こうの事務所から猛反対され挙句業界から干される覚悟も、鹿島の熱狂的なファンからも刺される覚悟もあったのだが。
 お幸せに、お二人ともお似合いですだとかの祝福と、鹿島の所属事務所からも、これからよい関係を築いていければ、だとかそういうプラスの言葉しか届かなかった。

 何故周りがこんなにも結婚に寛容なのか、と首を傾げていたら、野崎がこのブログを教えてくれた。
 よりによってこの男から、である。
『一応、作者不詳で性別を逆転させてますが。まぁ、まんまですし』
 …お互い芸能人ということで、周りの友人にも最低限の報告しかしてこなかったのだが、道理で、野崎が堀たちのあれやこれやを漫画に出来たはずだった。

 教えられ、その場ですぐさま最新の記事だけ読んで、堀は羞恥でのたうちまわりたい気持ちに襲われたが、それよりまず疑問が浮かんだ。
 一体何が鹿島が堀に釣り合わない、というのだ。
 それを言うなら鹿島に堀が、だ。女優として、国内外から評価される彼女と、無名な自分とで何が釣り合わないと言うのだ。仕事面でも、見た目も身長も、収入面でも、いつでも彼女に対して立つ瀬がなく、必死なのは堀で。
 目の前にいた野崎に思わずそうこぼすと、
『それ五年分、最初から全部読んだら分かりますけど。そもそも普段の鹿島も、女優としての鹿島も、作ったのは先輩だし、そんなステータス、全部付け足したって釣り合わないくらい先輩が好き、ってことらしいですよ。先輩、心から愛されてますね?』
 いいネタになったのだろう。最高の笑顔でそう答えた野崎に、この野郎!と腹立たしさと照れ隠しで、思わず手が出たのは仕方ないことだった。

 もちろん、分かる人には丸分かりで、ファンの間じゃ、このブログは周知の話だったそうだ。
 第一本人は、これで隠せてたつもりなんだろうか。こんな、色々とだだ漏れのブログで。
 頭はいいくせに、相変わらず全くの阿呆である。でも、そんな阿呆なところも含めて、全部、
「……お前の方がよっぽど可愛いよ、ばーか」
 ため息混じりにそう呟いたが、予想より、ずっと柔らかい声が出た。
 さて、と一つ伸びをして、キッチンに向かう。もうすぐ買い出しに出ていた鹿島が帰ってくる時間だった。特別にコーヒーの準備でもしてやろう。
 帰ってくる鹿島を、どう迎えてやろうかと堀は考える。お望み通り、いきなり抱きしめてやろうか、クレバーに。それともとびっきりの愛の言葉か。ついでに頭も撫でてやろう。
 すぐ未来の奥さんを、どうからかってやろうかと、そんな愉快な想像で心を膨らませて堀はやかんに火をつけた。






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