「あっ、ナマエさん!!」

「パーカーさん、」

「もう、ピーターでいいですってば、僕のほうが年下なんですから」

「……承知しました。トニー様が、クリスマスにすまない、と」

「いえいえどうせ独り身ですし、ナマエさんこそ土曜までお仕事なんて大変ですね」

「いえ、もともと仕事でしたし お構いなく。行きましょうか、ピーター」

「っ、はいっ。あー……そのぅ、」

「はい?」

「少し協力して欲しくて」

「はあ」


「ーーもう、こんなかわいいガールフレンドがいるなんて、全然知らなかったわ。この子ったら。せっかくのクリスマスなんだし、ゆっくりしていってねナマエ」
「ありがとうございます」
「それじゃあ、行ってきます」
「いってらしゃい」


「…………ふう、すいませんナマエさん」

「いえ、」

「あっすぐスーツ持ってきますね。ちょっとシューターに不具合があって自分でもバラしてみたんですけど、」

「ピーター」

「…、…はい」

「どうして、私がガールフレンドなんて嘘を?」

「…………メイおばさん、最近職場で仲良くなった男の人がいて、今日もディナーにって誘われてたのに、僕がひとりになるからって断ってたんです」

「……」

「あんなに美人なのに、勿体ないじゃないですか。それで、今日ナマエさんが来ることを思い出して咄嵯に……あとは、その、勢いで、……すみません」

「……優しいんですね」

「そんなっ、ことは…!」

「私、今日は直帰なんです」

「……へ?」

「ふふ、ご迷惑でなければ、ご馳走になってもいいですか?」

「っ、〜〜是非、お願いします!!」


特製ポテトサラダツリー

優しいナマエさんは、僕がひとりになるのが可哀想だからって、一緒にいてくれるんだ。…………もちろん、期待してなかったと言ったら、嘘になっちゃう。
ねえ、僕は優しくなんか、ないんですよ?
さすがに引かれるかと思ったけど、プレゼント、喜んでくれてよかったあ。
僕が勝手に用意したのに、どうしよう、って真剣に悩んでくれるのが嬉しくて、つい、調子に乗っちゃった。
デートがしたい、だなんて、我ながら子供っぽ…………え、そんなことでいいなら、ってそれがいいんです!!!やったあ!!!