「おい!!聞いてるのか?」


その大声で私はしまったっと思った。








ことのはじまりは中間考査が終わり
テスト返しが始まった時のこと
もともと頭が良くなくてすべてが平均越えてればマシな方


しかし!!

数学が苦手な私は赤点を取ってしまった。

17点



笑えない・・・・



「美夜 17点かよ、ダサッ」


そう言って隣の席の岳人は盛大に笑う


「う"・・・」




その日私は気分落としながら
彼氏である跡部景吾の部活が終わるのを待っていた。


いつも私はテニスコートから少し離れた大木に寄りかかって
練習を見ている。


「今日も頑張ってるなあ、はああ・・・」


どんなに考えないようにしても結局は
テストの点数が思い浮かぶ。


やがてテニスコートが静かになり、景吾の
「解散」って声で部活が終わった。
部室の扉の横に座って待っていると




「んじゃあ帰る!!じゃーなー」



岳人の大きな声と共に扉が開いた。



「岳人。」



「おう美夜か!ぷっ・・・」



私を見るなり笑いだす岳人



「ちょっと何で笑うのよ!」



「だって17点はないだろー」



「しょうがないじゃない!!」



部室の前でギャーギャー言い合いしてると
頭の上から





「17点だと?」


と聞き覚えのある声がした


まずい・・・。



「おう跡部!」

「おい、17点て何のことだ」

「えっと・・・」

「ああ、17点は美夜の数学の点数!まじ17点はないよなー」

「が、岳人!!」

「あっ、わりい」


悪びれた様子もなく謝る



「おい!!美夜、本当か?」


「う"・・・うん」



チラッと景吾を見れば明らかに怒ってる




「追試あるんだろ?」


「うん」


「大丈夫なのかよ」


「た、たぶん」


「おい、跡部!」


「何だ向日」



「美夜たぶん無理だと思う。だって
授業中いつも寝てるし」


また余計な事を・・・



景吾を見れば無言で睨んでくる



「ごめんなさい」



「ったく」



景吾はため息をつくと
私の腕を掴み部室の中に入れられた
部室に入ればまだ何人かのレギュラーがいた



「おう美夜ちゃんやんか。部室に入ってくるの珍しいなあ」


「忍足くん。助けて!景吾がね「あーん?」

「な、なんでもないです」



話しかけてくれた忍足くんに助けを求めようとしたけど
景吾によって阻止された


「美夜ちゃん堪忍な」


そう言って部室を出ていく忍足くん
いや忍足くんだけでなくレギュラーの全員が
部室を出て行ってしまった


つまり景吾と二人きりになってしまった
当たり前だけど景吾と二人きりは嫌いじゃない
でも、どんなに景吾が好きでも勉強は嫌いなわけであって・・・


「ほら、早く座れ」


そう言って景吾が自分の隣を指差した


「ホントに勉強するの??」


「当たり前だ。自分が悪いんだぜ?美夜」


「う″っ・・・」


私は仕方なく景吾の隣に座った
しばらく教科書とにらめっこしてたけどぶっちゃけもう眠くなってきた



はああせっかく景吾と二人きりなのに
勉強なんて



「おい」




ありえない
でも自分が悪いんだけどね



「おい聞いてるのか!」



やばっ


「ううう…いや、その」


「はあー」


景吾がため息をついた


「ごめんなさい」


ほんとに申し訳ないと思う
景吾だって暇じゃないのに勉強教えてくれてるのに



「景吾?ほんとにごめんなさい」


「ったく、謝るくらいならしっかりやれよ」


「…はい」


「じゃあこれから問題間違えたらお仕置きな?」


いやいやそんなの…


「無理だよお」


だってわからないし数学なんて



「じゃあ問題集の125ページの(1)」


私の言葉なんてお構いなしに言う
慌てて問題集を開く…がまったくわからない


5分ほどして


「おい、わかったか?」


「う…わかりません」


「ったくここはこうなってこうなるんだよ」


「あ!なるほど!」


「まあとりあえずお仕置きな」


そう言ってニヤリと笑う


「げっ…なにするの?」


「秘密。勉強終わってからのな」



そう言って景吾はノートの隅に線を引いた



それから私が間違える度にノートの隅に
書いていって正の字ができた
これはカウントだったのね…



「よし、だいたいできたじゃねえか」

「うん!最後の辺は間違え無かったしね!5回だけだよ!間違え」

「そうだな、でもお仕置き5回だからな?」

「あっ…」

「フン、忘れてやがったか」

「ねえ…何するの?」

「それはな」

「それは?」

私は恐る恐る聞いた
すると私の腕を引っ張り抱きしめた


「うわあ」


景吾が私の前髪を掻き揚げ


ちゅっ


おでこにキスした


「ちょ、な、なななななにしてんの」


「お仕置き1まだこれからだからじっとしろよ」


すると今度は瞼に

ほっぺたに

鼻の頭に

首もとに




そして唇に




触れられた所は熱を増す






「おい、目がぼーっとしてるぞ、そんなに気持ちいいか」


「…ばっなに言ってんの!」


「冗談だよほら、帰るぞ」


そう言ってお互い鞄を持ち部室をでる

でも物足りない





「景吾?」

「あーん?」

「たり、ない」




景吾は一瞬驚いた顔をしたけど
「フン」ってすぐに余裕の笑みで笑った




そうして私に言った




「優しいお仕置きはここまでだからな」











お仕置き
(やっぱやめとk)(あーん?)


















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何がしたかったんでしょうか!
とりあえず17点は実際取った点数です(爆笑)
次のテスト良かったんで追試はまぬがれましたけどね

ここまで目を通していただきありがとうございます

























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