「長太郎!!」



「ああ、美夜どうしたの?」



「どうしたのって練習終わったでしょ?」



「うん」



「帰ろう」



「あっごめん。これから宍戸さんと残って練習するんだ」



「そっかあ」



「ごめんね。だから先に帰ってて」











はあー
今日も一緒に帰れないのか・・・・
最近試合が近いから練習ばっかになっちゃうのはしょうがないって
長太郎の近くにいる自分がよくわっかってる




だけどやっぱりたまには甘えたりしたいんだよ?






そんなこと頑張ってる長太郎を困らせるだけに決まってるから
口が裂けても言えない





だから私は帰り道を寂しくとぼとぼ歩く








「おい」






すると聞き覚えのある声に呼びとめられて振り向けば






「・・・日吉」






長太郎と仲が良く私の幼なじみである日吉がいた







「鳳はいないのか?」







「うん。宍戸先輩と練習」








「あいつ最近練習ばっかしてるな」








「しょうがないよ。もうすぐでしょ?関東大会」







「ああ」







「頑張ってね。」








「ああ。」






幼なじみとはいえそんなに会話が弾むわけでもない






















「顔に寂しいって書いてあるぞ」




「え?」




「鳳に甘えろよ少しは」





「で、でも・・・。」





「お前は何をそんな遠慮してるんだ?
付き合ってるなら我が儘言ってもいいんじゃないのか?」





「迷惑じゃ、ないかな?」






「それはわからない。少なからず何も言わない奴よりは俺は良いと思う。」






「でも・・・は、恥ずかしいよ?」





「そんなん言ってる場合か?」





「だって・・」






「仕方ねえな」






そう言って私の腕を掴んできた道を引き戻して行く。







「ちょ、どこ行くの!」







私の言葉なんか無視して歩く日吉。
しばらくして学校に着いた






それでもまだ腕を離さず歩いていく日吉

やがてテニスコートの付近に着いた




































「おい、長太郎」





「なんですか?宍戸さん」




「あれさ、日吉と七瀬じゃね?」



宍戸さんが指を指す方向を見ると確かに2人がいる
でも見えるだけで会話が聞こえない




「おい、行ってこい」





「え?ありがとうございます!」





2人の元に歩きだそうとした途端




「え...」








2人がキスをしていた










俺はいてもたっても居られずコートをでて
2人の元に駆け寄った































コートに着いた途端
日吉に抱き寄せられた




「ちょ、ちょっと!」






「ちょっと静かにしてろ」





そう言って顔をぐっと近付いてきた








「何やってんの?」




その声におもわず振り向くと長太郎がいた





「な、何って」





「ちょっと、来て」






「きゃっ」






思いっきり腕を引っ張る長太郎

気がつくと体育館の裏に来ていた








「ちょ、ちょうたろ?」






「なんでだよっ!」






「えっ……?」





「なんで、日吉とキスするの?」






すごく悲しそうな寂しそうな顔で
聞いてくる長太郎






「ご、誤解だよ?私、日吉とキスなんてしてない!」




「でもさっき」






「はあ、フリだよ」





振り向くと日吉がいた







「ったく鳳、お前がいけないんだぞ」





「え?」






「おまえが七瀬のこと、ほっといて練習ばっかしてるから寂しいんだとさ」





「ひ、ひよし!」




「美夜?そうだったの?」





「うう…うん」






「じゃあ俺は帰るからな」






そう言って日吉が歩き出した






「ひ、日吉!!」





「まだ何かあんのか?」






「ありがとう!」






「フン」






私と長太郎は日吉の背中を見送った







すると長太郎がいきなり私を抱きしめた






「わっ」






「美夜…ごめんね。寂しさに気づいてやれなくて」






「い、いいよ!私こそこんな我が儘ごめんね」





「これからは一緒に帰ろっか」






「いやいや、自主練習あるでしょ?」







「じゃあ待ってて欲しい」





「えっ…?」






「ダメ?」





そう言って私の顔をのぞき込んでくる
今の顔反則だよ…可愛い





「だ、だめじゃない!」





「じゃあ決まり」





にこって笑う長太郎にやっぱり
困った顔より笑ってる顔が良いなって思ったり




だから今度はしっかり思ったこと言うね









「長太郎!」




「ん?」






「大好き!」




 














甘えたい
(日吉もいいとこあるじゃねえか)(あの2人見てるとイライラするんですよ)


































____________


うーんなんか日吉多め?(聞くな)
終わり方また微妙なかんじですみません
でも、こういうの書くの楽しかった!
甘えたいのはどっちだったのかなという(笑)


2013.04.06

























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