もぞもぞと布団の中から、顔だけを出して外の様子をうかがった。薄暗いけど、きっと朝なんだと思う。昨日握り締めたまま寝たようで、携帯はネットに繋がったままだった。とりあえずネットを切り、ついでに時間を確認した。6時を過ぎたところだった。
寒いからこのまま二度寝をしてしまいたいところだけど、そういうわけにもいかない。覚悟を決めて布団からはい出た。

冷たい空気が肌に触れて、思わず身震いした。鞄の中から着替えを取り出し、素早く着替えた。顔を洗って、もちろん化粧水と乳液も忘れずに。髪に櫛を通して、寝癖直しとドライヤーを駆使して髪型を整えた。これならいつ2人が起きてきても問題はない。

冷蔵庫を開けてみると、朝食を作るのに十分な食材は揃っていた。人数分の材料を取り出し、冷気を出しつづける冷蔵庫の扉を閉めた。炊飯器にお米を入れて蓋を閉める。水を吸わせている間に別の作業へ。
洗濯物を洗濯機にほうり込み、洗剤と柔軟剤をいれた。蓋をしめて、スイッチを押す。同時に水が流れ出す音がし始めたのを確認し、その場をあとにした。

少し早い気もしたが炊飯器のスイッチをいれた。そのあとに魚を手に取り、焼き始める。一度に焼けるのは2匹までなので、とりあえず2匹。次に卵をボールに割り入れて塩を少し入れて箸で掻き混ぜる。シンプルが無難だと判断し、それ以上の味付けはなし。フライパンを温めている隣で鍋に水を入れて火をつけた。玉ねぎを切り鍋の中に。出汁の素をいれていないことに気づき、粉末状のそれをいれた。フライパンが温まったのを確認して、油をひき卵を少し流し込む。卵をくるくると丸め、余ったスペースにまた卵を少し流し込んでまた丸める。それを繰り返して、ふんわりとした卵焼きが出来上がった。

鍋に切った豆腐を入れ、味噌を溶かした。味を確かめる。うん、美味しい。火を止めてわかめをいれて、ついでに葱も。
魚を見ると、丁度良い頃合いでひっくり返すことができた。
冷蔵庫からきゅうりと白子を取り出し、わかめも少し加えてお酢で味をつけた。
休む間もなく洗濯終了の音。洗濯物を取り出し庭に出た。少し太陽が顔を出していた。手に自分の息を吐き、こすり合わせた。服にシワがつかないようにしっかり伸ばしてハンガーに通して。
半分干したところで台所に戻る。魚を取り出して、残りの1匹を焼く。その間に残りの洗濯物をすべて干した。
新聞を取りに行って、一面を見た。何やら政治家のニュース。さして興味は無かったので、すぐにテレビ欄を見た。今日は面白い番組ないな…。
魚をひっくり返していると、ご飯の炊ける音。少し間を置いてからしゃもじで混ぜた。
お皿に焼き魚をいれて、酢の物を小鉢にもって、おみそ汁をついで、ご飯を装う。準備が終わったところで、私は2人を起こしに向かうのだ。

「ナルト!サスケくん!おはよう!」



20110129



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -