窓の外には雨の音。 家の中には頁を捲る音。 ●猫の休日● 久々の休日。 雨が降り、任務が中止になった。 何をするわけでもなく、サクラはサスケの家でくつろいでいた。 「…………」 「…………」 「………おい」 「んー?」 「暇なんだけど?」 「そうだねー」 サスケに話しかけられるも、適当に返事を返す。 どうやら、今読んでいる本に集中したいようだ。 「…………」 「……キャッ!?」 「暇」 「サスケくん。本返してよ。今、すっごいいいところなの!!」 「無理な相談だな」 「それじゃ、抱きつくのやめてくれない?」 「それも無理」 桜色の髪に顔を埋めると、甘い香りがした。 「もー…」 「……嫌…か…?」 「え?」 どうしてあなたは耳元で言うんだろう。 どんな顔して、言ってるの? 「嫌じゃ…ないけど」 「じゃ、もう少し」 「本、返してよ」 「無理」 たまには二人でのんびりくつろぐ休日。 |