何度、この恋は永遠だと思っただろう?

何度、彼女は永遠に側で笑ってくれると思っただろう?

何度、



この恋は永遠だと自惚れていただろう?



●永遠だと信じていた恋●


「何で無茶した!?」
「…さぁ…?」
「喋んな!必ず助けてやる!」
「いいよ…別に」


簡単な任務だった。
巻物を持ち帰るだけだった。


「巻物を渡せ」

突然、他国の忍びに襲撃された。

深手を負っていたサスケを庇うため、サクラは身を盾にした。

『ぐっ…!!』
『サクラ!!』
『サスケ…くん…』

大丈夫?と言いかけて、サクラは倒れた。

『サクラァ!!』

サスケはすぐさまサクラを救いに行った。

『はっ…くっ…!』
『サクラ!…何してる!?』
『サスケ…くん…止血…しなきゃ…』
『俺はいい!!まず自分の傷の手当てを…』
『もう無理…』

サクラは最後のチャクラを振り絞っていた。

『これで…ひとまず…』
『お前っ…』
『幻術も…かけたから』
『そんなことしてお前平気なのか!?』
『…平気に…見える…?』

サクラの視界は既にぼやけ、全身から力が抜けていた。

そして、今に至る。

「サ…スケ…く…お願いが…ある…の」
「何だ!?」
「わ…たしを…殺して…」
「!?」
「このままだと…私…足手まとい…に…なっちゃうから…」
「足手まといなんかじゃねぇ!!」
「お願い…苦しいの」
「嫌だ…」
「泣いて…るの…?」
「何で死ぬんだよ!?…お前は…生きなきゃ駄目だ…!!」
「サスケ…くんが…生きなきゃ…」
「俺は…お前を……殺せない」
「お願い…苦しいの…お願いだから……私を」



少女が、二度目の願いを言うことはありませんでした。

その場に響いたのは、青年の悲痛な叫びでした。

青年は愛しい少女の亡骸を抱いて、幾多の滴をこぼしました。

そして




永遠は

幕を閉じました。





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