=== ホットミルク === 綱吉said. ===


「うー…寒い」


ベッドの上で沢田綱吉が呟く

時計ははすでにPM11:30をさしていた

雨期が近い所為か雨が多く肌寒い

今しがた入ったばかりの布団が冷たく感じる


「……」


起き上がると部屋を見渡す

そこにはハンモックの上ですやすやと寝息を立てている赤ん坊・リボーンの姿


「寒くないのかな…」


赤ん坊の体温は高いというが…気になるところだ

一つ息を吐くと部屋をでて階段を下りる

すでに皆寝静まっているのでなるべく音を立てないように


「何かないかなぁ…」


そう呟いて冷蔵庫をあさる

そこでふと気付く


「げ、この牛乳賞味期限ヤバイじゃん明日までだし…あぁでも一人分くらいしかないのか…」


さっさと飲んでしまおうと綱吉は牛乳パックだけをとりだして冷蔵庫を閉める

冷たいままでは身体が冷えるので残り少ないそれをカップに移すとレンジにいれた


「うー寒いなぁ…」


腕を抱くようにしてさすりながらレンジを見つめる

オレンジ色に光るそれを見つめながらぽつりと呟く


「…恭弥さん、風邪なんか引いてないかなぁ」


夕飯を家で食べていった恋人のことを思い出す

最近では奈々が夕飯を一人分多く作って待っているようになった

身体があまり強いほうではないので気温の変化ですぐに風邪を引いてしまう

そんなことを考えていると小さな電子音が聞こえてオレンジ色が消える

それを取り出して砂糖を適量いれた


「…っ」


意外と熱かったそれに綱吉は舌を火傷してしまった

これくらいならすぐに治るだろうがヒリヒリして痛い


「うぅ…」


もし明日、恭弥さんにキスされたらどうしよう…

きっと舌のざらつき感に違和感を覚えるに違いない

そしたらまた呆れられてしまう

明日はなんとかやり過ごそう


そんなことを考えながら少しずつだか確実に量を減らしていく

カーテンに遮られた窓の外を見やって思う


今、なにしてるかな

ちゃんと暖かくして寝てるかな

もし寝てるなら、俺の夢みてくれてるのかな…

大好きです

恭弥さん―――…


 



...fin






⇒あとがき

元拍手でしたぁ
雲雀さんは自分であっためる人だと思います←
綱吉は面倒臭がりさんなのでレンジで 笑
ここまで読んでいただきありがとうございます!