「…ぁ」
「起きた?」
「恭弥、さん?」
まさか先ほどのことは全部夢だったのではないかと綱吉は心配になるが…
「おはよ、綱吉」
「―――…おはよう、ございます」
夢じゃないと解ると安心して笑みがこぼれた
「もうお昼だけどね」
「えぇ?!」
ケータイのディスプレイを覗き込めば確かに12時を回っていた
綱吉は驚いて起き上がる
恭弥の腕からするりと離れるとベッドから起き上がる
「あ、恭弥さん服は…」
「あぁ昨日のうちに草壁に届けさせたから大丈夫」
「草壁って…風紀副委員長の?」
「うん、そう」
なんかそれはそれで複雑な気持ちの綱吉だ
(でも恭弥さんの私服って…)
今まで学校で逢う以外なかったので私服姿をまったく知らない
否、一般生徒は誰も知らないのではないかと思う
今恭弥が来ているのは綱吉の父・家光のお古だという
あのダメ親父の服を恭弥に着させるのは嫌だったが致し方なかった
恭弥の私服は黒いスラックスに水色のTシャツに黒い上着
黒い印象の強い恭弥が水色のTシャツを着ているのには驚いた
「綱吉?」
「えぁ…はい」
「…大丈夫?」
「はい!全然大丈夫です」
少し慌てつつ返事をする
恭弥がそれに苦笑すると二人で下におりた
「おはよぉ」
「おはようございます」
また一日が始まる
fin.
ここまで読んでいただきありがとうございました!