「あー、もうなに!?」 あれから一週間ずーっと濱川は僕に何かとつきまとってきた。はっきりいって…少しうざいと思った。言わないけど。 「なにもないけど…ただ池沢くんと一緒にいたかったから…」 いじめられている僕を助けてあんなにキツいこと言ったのに、ついてくる濱川は凄いと思った。 (変わり者だ、とも思うけど) 彼女見ていて同情だとかじゃないって分かった。 ―――――だから、なおさら不思議だった。 「なんで僕に構うの?」 池沢くんに着いて行くこと一週間…やっと話してもらえた。 そんな彼からの素朴な疑問… (なんで構うの、か…) 「わかるから…池沢くんの気持ち」 「なにが分かるの?」 「いじめられて辛くないわけないよ…」 「平気だよ」 ふい、と目線を外した池沢くん。(…ほら、またその顔) 「平気なわけないよ!!」 「っ!なんで濱川がそんなこと言えるの!?知らないくせに!!」 ぎっと睨んでくるから怖じ気づきそうになる。 (でも、それは……) 「私も、だから」 「え……?(濱川も…?)」 「私ね…お父さんに虐待されてたの」 |