さっきからぶつぶつと私に注意などをするお母さんに苦笑い。
いろいろと準備していたら1週間なんてあっという間で、今は空港のロビーにいた。佳主馬のお母さんと佳主馬も一緒にいる。
(私たち…親公認てやつです!恥ずかしいっ!)


そろそろお母さんを止めないと…。

「お母さんっ!」

「えーと…毎日メールか電話をすること!元気にやっていくこと!…何かあったらすぐ帰ってきていいからね?」


そう言って抱きしめてくれるお母さんに涙が出そうになるのをこらえ必死に頷く。


「さえちゃん…いつも家に遊びに来てくれてたから寂しいわね…。また遊びに来てね?家はもう家族みたいなものなんだし。」

「はいっ……」

聖美さんにも抱きしめてもらった。最後に………



「佳主馬………」


彼の前に立つだけで涙が溢れてきてしまった。


(あれ…?我慢してた、のにな)


「泣かないで、さえ」

「う、んっ」

ぐいっと引っ張られて佳主馬の腕の中に収まる。
お母さんたちが騒いでるのが聞こえて恥ずかしさやら緊張やらで涙もひっこんだ。
いま私の顔は真っ赤だろうな、(たぶん佳主馬も)




「          」



「かず、んっ…!」



真っ赤な佳主馬の顔が近付いたと思ったら唇に軽く触れて離れていった。


(キ、スしちゃった…)


口に手を当てたまま固まる私に佳主馬は優しく笑った。




「またね」

「………うん、頑張るから!!!」








「いってきます!!」



















どこにいたって僕は君のことを想ってるってこと、

忘れないでよね




















小学生編 完 20100815


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