佳主馬と出会ってから1年がたった。
あの日から佳主馬と私はずっと一緒にいた。というより2人でいるのが当たり前となっていた。
あの宣言をしてから彼は本当に強くなって、いじめられていたのが嘘のようだった。
彼はどんどん先へとすすんでいく(…少し寂しいな)


「さえ…なにボケッとしてるの?宿題しないの?」

「あっううん…する!」


あと、佳主馬はカッコ良くなった。だから女子からはとてもモテる。いや、現在進行形でモテ続けている。
そう考えると胸のあたりがもやもやする。


「さっきからなに?見すぎだよ」

「って!」


ツンと指で額を弾かれる。
ば、バレてる…!!恥ずかしさで顔に熱が集中するのがわかった。


「僕の顔に何かついてるわけ?」

「え、えと…目?」

「なにそれ、さっさとやるよ」


ふっと笑う佳主馬に私の心臓がばくばくと音をたてる。

(めったに笑わないから、反則だ…!!)



この気持ちが分からないほど鈍感ではない私は、バレないように必死に隠している。


佳主馬にだって好きな子くらいいるだろうし…
バレて一緒にいられなくなるのが何よりも怖い。

(今はこのままで…)





















家に帰ってからパソコンを開いてOZにログインする。


(えーと今日の依頼は、と)


たまにやってくるデザインの仕事を確認する。まあ、季節限定のアイテム作成やちょっとした個人からの依頼とかそんなようなものばかりだけど。

お母さんに少しでも負担をかけないようお金が少しでも入るなら、と今でも続けている。




「んー…!?!?嘘でしょ…」




今回の内容はいつもとは全く違うものだった。



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