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学パロ/気持ちR指定


好きなんです、と俺の上に跨って言った希望君の声と、男二人(って言ってもホープは女みたいだけど)の体重に悲鳴をあげているベッドの軋む音がやけに耳についた。ちょっと待て。これどういう状況だ。俺馬鹿だからさー、と自分自身に言い訳をしながらも頭では結構な速度で回転している。年下に勉強を教えて、と言うのもそれはそれでどうかという話なんだが、俺はそのどうか、な話に当てはまる人物だ。当たり前のように俺はまともに勉強なんかしてなくて、それでそろそろヤバイなー、と思い始めたから頭の良い可愛い可愛い自慢の後輩のホープに勉強教えてくれないか、と頼み込んだわけだ。そこまでは別に良い。先輩としての品格とかそんなもんこいつの前では最初からあったもんじゃねーから別に良い。それで、あれ。だから何でこうなったんだ?
「スノウも好きだって、言ってくれましたよね…?」
「言った、けど」
する、とネクタイが解ける音がして逸らしていた目線をホープに戻せば何とまあいやらしい光景じゃねーか。マジかよ、と言葉を漏らせばホープは真っ白な頬に朱を差してはい、と呟いた。まあ、それもそうだよな。本気じゃなかったら自分でネクタイ解かねーもんな。開いたYシャツから見える白い肌と鎖骨が何ともいやらしい。いや、こいつ自体がいやらしい。ホープの顎を掴み固定しながら口付けると水の音がぴちゃぴちゃと響いてホープが赤面。あー、もう可愛い。
「好き、なんです。自分でもどうしようもないくらい」
「うん」
「だから、あの、僕を見捨てないで下さい」
「当たり前だろ。お前を見捨てるわけねーよ」
微笑んで言えば驚いたような表情で本当ですか、と聞いてきた。本当ですか、も何も元々手放す気なんてなかった。頭を撫でながら本当だよ、と言ってやると嬉しそうに笑って俺にしがみついてくる。こんな可愛いやつ見捨てる方がよっぽどどうかしてるぜ。縋りつくように背中に回された腕に言いようのない喜びを感じられて俺も抱き締めると暖かい、と呟いた。ネクタイが落ちているのを目に、続きでもするか?と問うと恥ずかしそうにうん、と言う。おいおい、そういえば俺の勉強どうなったんだ?まあ、いいか。と思いつつ形勢逆転で押し倒すと融けるような笑みを浮かべて好きです、と一言。俺もだ、と言ってやりたかったけど結構俺自身が限界に近かったから敢えて何も言わずにボタンを一つ一つ外した。めんどくせー。


貴方になら全てを捧げましょう


▼遺言はすいません。そしてホープ君はこんな子じゃないです。


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