好きと言ったら
「おい木島」
宇宙船の窓から宇宙を眺めていたときに大好きな晋助様に呼ばれる
「はっはい!なんでしょう」
嬉しくてつい、声が大きくなってしまった
「この書類、まとめといてくれ。後、部屋に茶菓子持ってこい」
「はい!」
晋助様はそう言って私に書類を預けていってしまった
よし、とりあえず書類を纏めた後に茶菓子だっ!と意気込んで一旦自室へ足を運ぶ
書類まとめが終わったのはあれから2時間後
なんだこの書類…日本語で書いとけよ!と書類に悪態をつく(いや、日本語で書かれていたけども、漢字が難しくて読めなかったのが正解)
ヤバい!!あれから2時間も時間が経っていて焦る
お茶菓子の準備、忘れてた!
急いで準備をして晋助様の部屋へ駆け足で向かう
ガラッ、と戸を開けたとほぼ同時に
「すいません晋助様、ただいまお茶菓子をお持ちしま…し、た―…」
やや大きめな声が次第に小さくなる
それもそのはず
だって目にしたのはたくさんの書類を頭に敷いて机で寝ている晋助様だ
「…晋助様…」
随分疲れているのか起きる気配はない
「書類…」
こんなにあったんだ、と晋助様の周りを見渡す
その多さを見れば私が任された書類なんて一束にも及ばない
「こんなにあるならもう少し分けてくれればいいのに」
と呟く
私は貴方に頼まれればなんでもすると言うのに
少しだけ机の上にある書類を片付け、空いた空間にお茶菓子を置く
ふと横を見れば晋助様
サラサラな髪に思っていたよりも長い睫毛
いつの間にかすーすー、と寝息が聞こえるほど近くにいた
「晋助様…」
好きと言ったら
貴方はなんて返事をしてくれますか?
私は対象に入りますか?
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