言い訳をすると怒られる。言い訳をしないと怒られる。
ドゴオオォ
「私のハーゲンはどこにいったのかしら?」
「ちょっ、オネーサンいきなり殴るのはダメだよ」
「チッ外したか。嫌だわ〜殴ってないわよ、銀さん」
「でかい声でしっかり聞こえたよ舌打ちから何まで。」
「男がうだうだ言うもんじゃないわ。さ、返しなさい」
妙はそう言い左手を差し出す。
「ちょ、えええ、なんで!?いや、俺じゃないから!!」
「まあ、この期に及んで言い逃れ?」
「大体証拠あんのか?」
「…」
「ねーんだろ?俺を疑っちゃいけねーよ。確かに新八も神楽もここに居ないけど、俺は食べてないから」
勝った、と思いながらべらべら話す。
妙も観念したのか少し下を向き穏やかな表情になる。
「銀さん、」
仲直りのサイン。
ゆっくり口を近づけ口付ける。
「…お妙」
「この味…私が買ってきたストロベリーハーゲンだわ!」
ギクリ
すぐさま立ち去る準備をする。
が、
ガシリと肩を掴まれる。
ああ、笑顔が怖い。
「どういうこと?銀さん」
「…(汗」
「黙ってないで言えやコラ」
「あ、あのですねお妙さん…」
「問答無用ー!!」
「ギイヤアアァ!」
言い訳をすると怒られる。言い訳をしないと怒られる。
今日も江戸は平和です。
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