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- ナノ -

 3月某日。
 私は旧神奈川 横浜の北側、新横浜にいた。

「…都会してるなぁ」

 なぜ茨城ではなく神奈川にいるのか。目的はただ一つ、引っ越し。高校入学のため、風間家から出て一人暮らしを始めることになったのだ。

 コミューターに乗り込み、駅から10分の所で降りる。そこから少し歩いたマンションに足を踏み入れる。
 事前に登録しておいた生体認証を済ませ、中に入る。エレベーターを上がり、自分の部屋のドアの鍵を開けて部屋に入った。
 ワンルームタイプで、部屋には送ってきたダンボールや家具類がある。クローゼットに入れる制服、私服数セット、本数冊、契約の書類幾つか、棚、テーブル、テレビ、通信機器、その他ともともと備え付けの物品。…なんというか、年齢不相応の少なさではある。

 でもとにかく、到着できた。私はガサゴソとテレビと通信機器をセッティングし始める。テレビ通話で風間さんに無事移動できた報告をするためだ。

 私のテレビと通信機器は真田さんと響子さんお手製の盗聴その他ハッキング防止機能付きだ。なので、これを使っておけば余程のことが無い限り盗聴されない。すごいねお二方。尊敬しちゃいますよ(真田さんは除く)。

「えーっと、これがここでこーなって…くそっ、真田の野郎、説明書に皮肉書くなよ…」

 皮肉だらけだがとてもわかりやすい真田繁留製取扱説明書を読みながら、何とかセッティングを終える。ああ、うざかった。電気を通せば、もちろんのことだが電源が入った。デバイスが勝手にアカウントやら何やらをセッティングし始め、すぐに完了の文字が現れ、仮想ディスプレイとともに消えた。

「よっしゃ。風間さんに電話」

 慣れ親しんでいる番号にコールすれば、割とすぐに相手は出た。

「明澄、どうだ?」
「引越し終わりましたー。住み心地は良さげです。機械は何とか。説明書が皮肉だらけでうざかったです」
「全くお前達は…まあともかくだ。無事で何より。ちゃんと御飯は食べなさい」
「はい。風間さんもちゃんと御飯食べてくださいね。外食ばかりはダメですよ」
「…善処する。じゃあな」
「お仕事頑張ってください。では」

 風間さんが手を振り、私が微笑んだら通話が自動的に切れる。ナイスタイミングだ。

 連絡は入れた。あとは片付けを済ませるのみ。
 私はせっせと片付けに勤しんだ。


とりあえず引越ししましょうか


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