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 父のいない士官学校や、使わない技能レベルを上げる日々に疲れました。


 だから私はガラル旅行へ行く。


☆ベレス
 壊れ装備稼ぎを禁じられた引継ぎなしルナ金鹿ルート出身。必死の魚釣りで指導レベルはカンスト。天馬には乗れるが馬には乗れない。



◯だから先生はガラル旅行へ行った



 士官学校の女教師はn回の転生を果たしたデータに別れを告げ、引継ぎ無しルナティック金鹿ルートへと突入した。天刻とホームボタン+Xボタンを駆使して試行回数を重ね、キャラ・技能・指導レベルを必死に上げながら戦闘をこなして、無事に9月の引き抜きシーズンを迎える。

 しかし、待っていたのは――――

「ふっ――――そう簡単になびきはしないさ」
「まだそんなに、仲良くなって、なくないですか?」
「……また声かけてください」
「お、本当ですか?流石は先生だ、話が早くて助かりますよ」
「また後で、ゆっくりとお話ししましょう」
「いつかお前の学級で学ぶのも悪くないのかもしれん……」

収穫1名という世知辛い現実だった。

 彼女はブリガンドを経由してソードマスターになるという目標を達成しつつ、飛行や槍術などの技量も上げるという過酷な努力をしてここまでやってきた。しかし、手に入ったものは己のHP・力ステータスとブリガンド職、鬼神の一撃。本命の欲しい生徒は加入してくれなかった。無条件加入の新参ソシアルナイトをブリガンドに転職させながら、彼女は思う。

『今までの転生と違い、今回はボーナスがない状態でなんとかここまでやってきた。毎月餌を爆買いして魚を釣りまくったり、杖持参係に槍を覚えさせたり、氷槍げきつよマリアンヌ育てたり、魔法職以外全員弓使いブリガンドにしたり、新人の私にしてはよく頑張ったのではないか。そもそも、私前職は傭兵だっ(以下略』

 それからさらに4か月かけ、彼女はブリガンドをマスターし、上げた技能レベルの中で需要にベストマッチしていたペガサスナイトに転職した。だが、そこまで頑張ってなんとかスカウトできたのは睡眠・紋章オタクのみ。二重紋章解決兼ワープ要員の確保はできたが、内心かなり苦しかった。

 それに加え、唯一の家族である父を失った。心の友の力を使っても逆らえぬ、運命の死。

『………』

 どれほど強くなっても、どれほど努力しても………他人に認めてもらうこと、大切な人を守ることなどできない。

 彼女の心は張り裂けた。




 年が明けてすぐ、彼女は士官学校から姿を消した。

【さがさないでください】

 部屋に残されたのは、天帝の剣と、1枚の紙だけだった。


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 ネイティ、メッソン、ガーディ、ヒメンカ、ナックラー、ミミッキュを手持ちに入れてガラルを徘徊してほしい(進化縛り)



ポケットモンスター・天帝の剣/セイロスの盾


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