恋はふたりのエゴイズムだ。 恋はうぬぼれと希望の闘争だ。 男は目で恋をし、女は耳で恋に落ちる。 自ら苦しむか、もしくは他人を苦しませるか。いずれかなしに恋愛というものは存在しない。 命というものは、はかないからこそ、尊く、厳かに美しいのだ。 生きるべきか死ぬべきか。それが疑問だ。 何もかも失われたときにも、未来だけはまだ残っている。 永い幸福はそれが永くつづいているということだけで失われる。