とある屋上。

突然ガッと首の裾を掴み上げられ息ができなくなる

「く‥るし‥っ‥」

何とか両手を使って掴まれた手から逃れようとするが相手はビクともせず、ただ怒りに満ちた瞳で見つめてくる

「臨也‥てめぇ‥」

徐々に怒りで掴んでいる手が小さく震えだす

「‥っ‥俺‥何かし‥た?」

何故、目の前の人物が怒っているのか全く想像がつかない

「今日の休み時間‥門田と二人っきりで何してやがった‥!?」

「‥えっ」

確かにさっきの休み時間に準備室で門田と二人きりだったのは本当だ

しかし、ただ先生に頼まれて一緒に書類の整理をしていた‥

ただそれだけの事で有り、門田とは何も無かった

「何‥にもしてない‥よ‥!」

やっとの思いで声を出して否定する

「‥ほんとうか?」

信用していないのか力が緩む様子はない

「う‥うん!!」

段々と意識が遠のいていく

「‥‥ちっ」

もう少しで意識が無くなるという所でいきなり手を離され地面に倒れ込む

「‥っ‥ごほっ‥ごほ‥」

解放された喉で激しく咳き込む

赤い瞳には涙さえ滲んでいた

地面に向かって激しく咳き込んでいると、ぐいっと顔を上げられ口を塞がれた

「んっ‥っ‥」

まだ息が苦しく、咳き込みそうになるのを必死に堪える

一方、舌が侵入してきて激しく中を掻き回される

「‥んんっ」

大きな2つの手で頭を固定されている為に逃げられず相手のいいようにされていく

それに涙を流しながら耐えると、数分後にやっと唇が離れる

「‥っ‥!はぁ‥はぁ‥っ‥げほげほっ‥」

離れた瞬間再び地面に向かってさっきより激しく咳き込む

「‥俺を怒らせるな」

冷たく言い放つとぐしゃぐしゃと臨也の頭を撫でて歩き出していく

「‥先に戻ってる」

咳き込む臨也を横目に屋上を後にして行ってしまった

「はぁ‥はぁ‥」

返事が出来なかったまま息を整える

「‥全く‥不器用なんだから‥シズちゃんは」

ははっ、と小さく笑う臨也の中には確かに静雄の愛情を感じていた





静雄=嫉妬の塊





 

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