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「#エロ」のBL小説を読む
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「うっわなまえ、今日すげえ色っぽいパンツだな!」「なに見てんのよ大輝!」ラッキーいいもん見せてもらった!といいながら大輝は走り去っていく。その長い足に追いつけるほど私の身体能力は高くない。「もう、大ちゃんたら。あれセクハラよね」「あっんのガングロ野郎…」横でさつきがため息を着きながらそんなことを言う。青峰大輝と私と桃井さつきはいわゆる幼馴染というヤツで、もちろん中学も高校も一緒だ。腐れ縁といった方が正しいかもしれない。さつきはスタイルがいい。私みたいにちんちくりんじゃないし胸もぺっちゃんこじゃないし肌は陶器みたいに白い。髪の毛はすうっと綺麗に指を通すし肉付きのいい太ももはしかし決して太くはなく、大人の色気を出している。これはフェロモンっていうやつかもしれない。「…さつきはいいなあ」「何が?」「胸でっかい」「…肩凝るよ?」「嫌味じゃん!」「ふふふっ」さつきは長い髪をかきあげながら笑った。カンワキューダイ。「…おまえはエロいパンツ穿いても色気ねえなあ」「…うるさいエロ峰大輝」「さつきなんか見てみろあのおっぱいを」「…」「お前おんなじ生物なの?」「死ね!」「うわっ危ねえな!」「そこ、二人ともうるさいですよ後で職員室に来なさい」「「…」」カンワキューダイ。しかし私は知っている。大輝がさつきを好きなこと、さつきが大輝を好きなこと。何年二人を見ていたと思っているんだ。テニス部の私だけど、実は結構大輝の自主練が終わる時間まで練習していたりするのだ。しかし私は二人とは別のルートで帰ることにしている。オゼンダテってやつだ。空気が読める女だからだ。カンワキューダイ。「なまえ?もう大人っぽいパンツは穿かないの?」「もういいの」「そーお?まあお母さん、普通のパンツの方が好きだけどねえ」ねえ大輝、私もう生理も来た、放っておいたら体のいろんなところに毛だって生える。書類の上かもしれないけど結婚だってできるんだよ。もう、子供じゃないんだよ。なのに大輝は気付かない。一番気づいてほしいあんたには、多分一生わかってもらえない。だってさ、もしさ、私がさつきと同じクマのパンツを穿いたとしてさ、そしたらあんたは私にヨクジョーしてくれる?さつきを見るような、つまりそういうセイテキな目で私を見てくれる?見てくれないでしょ。知ってる。


「お母さんそのパンツ、捨てといて」













(120616)