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夕食の時間になったよ!もう鍋かきまぜ過ぎて腕千切れそう!!

「うわ〜、うまそお!」
「ちゃんと料理だ…」
「ほんと来てもらってよかったな…」
「神様に見える…」
うっわぁ美味しそう!私の見込みは正しかったわね!(はあと)」


凄いな!おまえら!隠そうともしないわけね!そんなにリコの料理食べたくなかったか!そうか!なんかもうそんだけ正直だったらいっそ清々しいね!

「味に保証はできませんがたーんとお食べください」
「ありがとうございます!」
「ほんとありがとうな」
「えーっと…誰ですっけ?」
「あ、俺、木吉っていうんだ。おんなじ二年だよ」
「あ、そうなんだ。よろしくね」
「ああ、よろしくな」

仕切りなおしてリコがみんなを黙らせる。


「それじゃ食べるわよー!いただきまーす!!」
「「「「「いただきます!!!(一同)」」」」」





「こ、これは…!」



みんな箸をつけ始める。味がどんなだったかすごく気になっていたところで木吉くんが目を見張った。え。何その反応。不味かったの!?

「う、うめえ…!」
「なんだこれ、普通に食べ物じゃん…!」
「味と香りが織りなすハーモニー…」
「調味料の調合がいいのか?濃くもなく薄くもなく…」
「調味料にチョー魅了される…ハッ」
伊月黙れ

周りから歓声が上がる。ほっとして胸を撫で下ろす。よかった、さすがに不味かったらほんと私何しに来たのってなっちゃうところだったよ…最後のダジャレ言った人なに!?

「あ、紹介してなかったわね!」

隣に座ってむしゃむしゃと頬を動かしていたリコが急に立ち上がって私を引っ張った。つられて立ち上がる。一気に視線が私に集まるのを感じた。みんな目つき悪いよ!ねえ!!!リコに挨拶するように促される。

「えーと…こんにちはー…合宿の間皆さんのお世話させてもらいまーす…二年です…マネージャーか先輩って呼んでください」


「よろしくお願いしまーす…」


ぺこりと頭を下げると、何の反応もないので不安になって頭をそろりとあげた。と、途端に湧き上がる歓声。みなさん手を叩いて私を見ている。気が抜ける。横を見るとリコもニコニコと笑っていた。なんだこれ、居づらいじゃないか…!このスポーツマンみたいな雰囲気やめてくれないかな!え?スポーツマンだっけ?


(120612)