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★ようやく砂浜に移動したよ!

部員の皆様は砂の上にリング立ててわちゃわちゃバスケし始めた。すごくない?え、無理じゃない?え、ていうかなんかすごく…これ私いらなくない?


「いーのいーの、あ、三時ごろになったらご飯作りに帰ってね、こいつらの胃の大きさ舐めない方がいいわよ」
えええええなにそれええええ丸投げなの?そこ手伝ってくれないの?メニューとかは?」
「まああんたならなんとかなるわよ。期待してるね!(はあと)」
「嘘でしょおおお」

先程まですごいかっこよく説明しちゃってたリコなのに、やっぱダメだわこいつと思わせるには十分な発言だった。こいつに着いていってるバスケ部の皆さんは大丈夫なの?ねえ、大丈夫なの?

そんな中でも部員の皆さんは着々とコツを掴んできたみたいだ。少しずつぎこちなさがなくなってきている。汗と砂と夏のにおい。青春っぽいなあここだけ。


…とか思えるわけないでしょ!献立だよ献立!考えなきゃ!


***


「…先輩?」
「お、えーっと…なんだっけ、名前わかんないけどあれでしょ、バスケ部の人」
「あ、火神大我っす」
「火神くんね、おっけ覚えた」
「先輩の名前は?」
「…ええっと、先輩とかマネージャーでいいよ」
「ええ、なんだそれ!…っスか」
「(スか?)まあいいじゃん、名前なんてどうでも!ていうかなんでこんなところいるの?砂浜にいたんじゃ」
「あ、今から体育館に移動なんすよ」
「あ、そうなの?大変だねえ〜」
「めっちゃいい匂いがしたんでつい」
「ええ、まだ全然できてないけどね〜」
「…先輩、俺らの分全部作るんスよね」
「うん、らしいね…(私もさっき知ったしね!)ま、大丈夫だよ!なんとかなりそうだし!」
「献立とか考えるの大変じゃないっスか?」
「あ、大丈夫!さっき食材と一緒に本買ってきたから!」
「え。自腹っスか」
「え、そんなわけないじゃん。あとからリコに請求するわよ」
「あ、そ、そうなんっスか」
「当たり前でしょ。てか火神くんでかいねー。身長何センチあるの?」
「えっと、一応190くらいじゃねーかな」
「うわ、うっそ!でっか!凄いね!」
「あ、あざーす」
「うん、しかも君あれだね!頭悪そう!
「えええ失礼だろ!」
「火神くーん、何してんのー?早く体育館行くわよー」
「ゲッ監督…」
「リコー、大体七時くらいにはできそうだよ」
「さっすが!おいしそうな匂いね、こりゃあ期待できそうだ!」
「(お前よりかはな…)」
「(そりゃあんたよりはそうだろ…)」


火神君くんはリコに連れられて行ってしまった。しかし赤い髪のわりになかなかいい子そうだ(偏見)。しかも常識人ぽいし(偏見)頭悪そうだし(偏見)すごく単純そう(偏見)!


…ていうかこれ一人ずつ自己紹介していくの!?効率悪くね!?


(120612)