赤ちゃんはコウノトリからやって来るとかなんとか

「ねぇ、レイム…赤ちゃんが欲しいの」
それは彼女の唐突も無い発言から始まった。

――赤ちゃん。それはつまりそういうことだ。自分も名前も言いたくない彼とそういう付き合いをしていたがそれは生殖行為ではないのだと言う事を念頭に入れておいて欲しい。だが、彼女がそういう事を言う事は…つまり…いや、彼女に手をかけるのはどうだろう。流石にこんな事を言ったら祟り殺されるのは間違いない(その前に人間やめてるが)
「私も、赤ちゃん欲しいな…」
いや、待て待て待て。そういう訳にはいかない。そんな事をしたら本当に――と思った矢先に、彼女は次の言葉を述べていた。
「…赤ちゃんって、コウノトリが運んでくるんでしょ?」
「…は?コウノトリ?」
「そう、姉さんが言ってたの。赤ちゃんはね、コウノトリが運んでくるんだって」
「……」
何と言うか、調子が狂う。けれど、この機会に――赤ちゃんの作り方を教えるのも良いだろう。と自分は、彼女の手を掴んでいた。

2022.07.06


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