▼しじょう/私情/至上/史上/紙上/誌上/試乗/詩情/


▼ほんだ

寂しい右手
堕ちれば戻れぬ
今の私は関係ない
最も優秀だったモノ
偉大だった科学者さま
手紙は素直になれるけど
無理だよ、だって君も人間


▼ささき

あたたかみにぬかるみ
瞬いてさようなら
抉るための傷口
魂と割れ鐘
許す神


▼めばえ

あなたにはあげない
寂しい理論
勝手にどうぞ入らないで
さよならマシーン
僕が穢した
僕を壊した
ボージャクブジン
泣いたりしないの？
爪先立ちのパレード
関係ないのは私


▼ます。

試乗世界にて遊覧
それは手に余る至上の
私情と断ずるか
お気楽史上の先見
薄ら紙上の系譜の先から
by超直感型市場
尚も詩情爪弾く
誌上より来たりし
裏返って、至情


▼キョーカ

自動手記で奏でる詩情
嘘八百万の神々の祝福と
魔物が読む本の投稿欄に自分の名前が
ナナシの森に引き寄せられた
はじめてのかいきょ
試作品だけど乗ってみるかい？
護符に込めた願いとは
初恋成就プロブレマティカ


▼かき氷

空論に過ぎないお話
白紙に戻ったルール
完全犯罪の計画書
その死は紙切れ一枚で証明されたのです
個人的な復讐
客観的な暴力
君が知らなくていいもの
美しき大悪党
試しに付き合ってみませんか
17文字の情景


▼真城

慎ましやかな紙上で戦争
両の目盗んでは走らせる
超最新型セーラー服型紙
最優先は絶対的にこの私
幾ら書いてもムダなだけ
マドレェヌブレイク主義
あの子の隣は既に 4代目
指折数えた終わり始まり
自惚れちゃっても及第点
眠たい鎖は縺れて絡まる
持ち合わせた二つのカオ
ホトトギスはまだ鳴かず
君の呼ぶ声が聞こえない


▼流馬

ワタクシ史上最強ヲ務メマシタ
"正義"とかいて"悪"とよむ
君を喰うのが私の天命
さあ、始めようじゃないか
地獄の幕開け
期限はイブという名のフェスティバル
やめろと言われて走り出す
ワタクシ最強ダケガ取リ柄ナンデス


▼景

これ以上最悪なこととは
最愛のマダムフリージア
勝手気儘な僕と君
神さまにも教えてあげない
欲しいのは一番だけ
仮面マーケット


▼蓬

所詮私事でありますれば
下には置かぬよ
恋とは嗜好品であると思うのです
すべては書き手の意のままに
白い背に私の証を赤い爪痕消えぬよう
とくと御覧じろ


▼笹倉

きみが書いた学級日誌をコピーしてお守りにしたいって思ってみたりするくらいには好きだよ、
届かないラブレターの存在意義と綴った愛の言葉の行方
あの子と彼の関係がどんなにショッキングだとしてもきっと三流ゴシップ誌すら目を向けないのだ


▼卯多

恋愛至上主義者専用という謳い文句
あなたに望まれないあたしなんているはずがない
赤いボールペンで書きなぐったラブレター
誰よりもあなたを欲しているのはあたしに
吐き出した二酸化炭素すら自分のものにしてしまいたいぶちまけた感情にあなたへの思慮はどこにもない
この唇はいつでもあなたを想ってる
あたしの日課、毎朝七時半にあなたへ散文詩をメールすること
吟遊詩人は終わりを望まない
あたしの、あたしだけの、あたしのための、あなた


▼紗雪

あなたの為ではなくわたしの為に
守れるものは両手で握れるものだけ
私情だらけの至上に
それはまだ見ぬエチュードたち
玲瓏歌劇
嘯いた憧憬が芽吹くとき
あなたの為にと言いながら、わたしの為にあなたに言い訳を被せていたのです
倖せの剣(つるぎ)
売れ残りのエゴイスト
誠の善意が悪を育てることもよくある話です
尖兵のテンペスト
至上降伏
カタストロフィの幻影が告げた朝
ほんとうの御伽噺は嘘みたいに聞こえるものだよ
エピソード・レゾンデートル


▼鯖猫

黒のソイインク。それから再生紙
綴られた痴情
ゴシップはお好きですか
スキャンダルがお好きでしょう
売れればいい、喰えればいい。つまりなんでもいい。
それは殺しにかかわる話
仕事には必要ないもの
いわゆる、全米が泣いた
最高のカードを切ってよ！
ベイビー・ビューティー・ビースト
こちら白ウサギのパイでございます

20140918~