HTFのジェネラル様!!料理が灰になる事(下手)に定評のある設定のフリッピー(どっちでもいいです!!)の手料理を完食して下さい!






「なんだこの黒ずみは」
「料理」


銃を分解しながらフリッピーが答える。
ジェネラルの目の前にあるのは、すでに原型を留めていない何かが入っている鍋…と思われる器。
それを料理と呼ぶフリッピーを信じられないという面持ちで見ていると、フリッピー自身もしかめっ面で顔を上げる。


「俺じゃねぇ」
「は?」
「フリッピーが作ったんだ」
「三等軍曹のほうか…て、これをあの軍曹がか!?」
「アイツ料理は壊滅的に駄目だからな」


いやこれは駄目とかいう問題では無いだろう。
大声で突っ込みたくなる衝動を抑えて、努めて冷静にフリッピーに聞く。


「なんでそれがここにあるんだ」
「俺に聞くな」


再び銃に目を落とす。


「気づいたら俺の目の前にあった。あの2人もいねぇから何があったか分かんねぇし」
「逃げたんだろ…」


ため息をついて鍋らしいものを覗き込む。


「で、何で俺に食わせようとする」
「食えよ」
「馬鹿言うな!!こんなん食うぐらいならお前を食った方がマシだ!!」


「え」


「あ」


訪れる沈黙。
目の前で解体した銃を手に取ったまま固まっているフリッピーの頬がだんだん赤くなってきている。


なぜ?


そりゃもちろん――――――


「間違えたお前の料理だ!!!!」
「この変態親父ッッッ!!!!!!」


怒りでに決まっている。


素早く腰からサバイバルナイフを出すと、襲いかかってきた。
応戦するべくジェネラルもナイフを出して迎え撃ち、空いた手でフリッピーの肩を掴んでその場に捩じ伏せる。


「は、放せ変態!!」
「馬鹿野郎!!冗談って言ってるだろうが」


本気で抵抗してくるフリッピーに、若干ガッカリ――――――なんてことは無くも無いが今は無視。


「分かった!!食えば良いんだろ!!」
「俺をか!?」
「違ぇよ!!」


フリッピーを解放して鍋を手に取ると、さっきまで持っていたナイフで、鍋にこびりついている黒ずみを削り取る。
炭にしか見えないそれは、果たして料理なのだろうか?
やっぱりちょっと待ってくれと言いかけたジェネラルだったが、フリッピーが何故かテントの端――――――ジェネラルから可能な限り離れた場所まで下がっている事に気付き覚悟を決める。


ああ、もうどうにでもなれ!!


その後数日間腹痛が治まらなかったジェネラルは、フリッピー三等軍曹に対して料理はするなと命令した。






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