平穏なる葛藤

何を隠そう、あたしは大層流されやすい。
好きな人が好きといったものは9割方好きになるし、好きな人が嫌いといったものは大体いけ好かなくなる。

好きだと言われるとあたしも好きになってくるけれど別れようと言われると途端に私も好きじゃなかったのかもと思いはじめるあたしの振られ台詞は今まで全部「本当に俺のこと好き?信じられない、別れよう」。

別にこの性格を直そうなんて思ってない。だって本心から相手に合わせられるなんてむしろ得してないですか、あたし?
だけど、だけどね。

「あなたと付き合うのだけは、何があってもお断りします」

あなたにだけは絶対に!流されたりしない自信がある!!

「冗談でも言っていいことと悪いことがあります。冗談じゃないならなおのことお断りします。断固。」

学校の問題児で先輩な彼は、何故かいつも私を拉致り何かと構ってくる。
なんだってあたしにここまで構ってくるのか……!先輩ならあたしじゃなくたって年上美女から年下美少女までより取り見取りのくせして!!嫌がらせか!!

「先輩と付き合ったりしたら泣かされるのが目に見えてますから」

でも、そんな文句しか言わない時点で、流されてるような気も、したりする。
そんな平和な昼休み。


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