serifu

「もう卒業なんですね、先輩。…別に寂しくなんかありませんけど。結局囲碁は僕に一回も勝てませんでしたね。部長のくせに。……来年は僕が部長やってますから、また来て下さいよ。ま、絶対勝てないと思いますけど」

「見て見て、購買で新発売のシュークリームっ!陸上部エースのこの足で手に入れました〜!は?なによ駿足の無駄遣いって。どういう意味?」

「知ってる?女の人って、二番目に好きな人と結婚した方が幸せになれるんだって。…でもさ、私は不幸になっても、一番好きなあなたと一緒にいたいって思うよ。だから、そろそろ覚悟決めてよね?」

「何を壊したら傍にいてくれる?誰を殺せば私から離れない?あなたを動けなくすればいい?私が動けなくなればいい?ねえ、教えて。あなたが私から離れないなら、私はなんでもするから……ね?」

「ここで会ったが百年目!今日こそお前を捕獲してやるぞ…!解剖して余すところなく研究してやる…………はっ!見失った!?くそうさすが僕の研究材料……生半可な力では捕まらないということだな…。見てろ、次こそは必ず捕獲してやる!はーっはっはー!!」

「このガキ!まあだ俺のこと信用してやがんのか!?お前は誘拐されたんだよゆ、う、か、い!今からテメエの親に身代金を要求す……、お、おい、泣くな!わかった遊んでやる、遊んでやるから!!」

「くだらない……。恋なんて一時の感情で仕事に支障をきたすなんて、愚の骨頂ですね。聞いて呆れます。開いた口がふさがりません。まったく、仕事くらいちゃんとしてください。思春期の学生じゃないんですから」

「姉ちゃん、いくら家の中でもちゃんと服着てくれない?下着で歩き回るとか、どうなの女として。っていうか姉として。その前に娘として?そういうのは一人暮らし始めてからにしてくれ」

「いったあ、目になんか入った……。んー…って、ちょ、近っ!近いわよ!!漫画じゃあるまいし……目薬あるから大丈夫よ。そんでなんの舌打ちなのそれは」

「寝たいなら寝れば?ほら、膝貸してやるから。予鈴鳴ったら起こすからな。はいはい、何もしねえよ。……おやすみ」


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