「…ごめんねはるな」「…おー」
おわった筈だった
あのとき、さよならをしておわった筈だった
なのに今もわたしははるなに甘えて
彼氏とうまくいかなくなるたび、かれのうでのなかにいく。
今だってほら、あのころとかおりもぬくもりもかわらないはるなのなかに逃げこんでる。
「お前さ」「なに」「…やっぱなんもねぇ」
言いたいことわかってるよ、はるな。
俺たちもうおわっただろって
俺たちもうともだちだろって
言いたいことは解ってるよ、はるな。
けどねわたしがすがるたびに抱きしめるちからを強めてくれるきみが
い ま も い と し く て し か た な い
あのとき、わたしがやきゅうにしっとなんてしなければ
いまもふたり、しあわせにわらえてた?
あのとき、わたしがやきゅうにしっとなんてしなければ
きみのかわりにだれかとつきあうことなんてしなくてよかったのかな。
嘘に溺れた
(ほんとはねはるな)(ともだちなんてくるしいんだ)
(てをはなしたのは)(わたしの方なのに)
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紫苑さんから
切ない話…素敵!