「純て口悪いよね」
「あ゙?」
「ほら」
少年少女
後輩達から恐れられてるっていう噂。確かにこんな奴同じ部活の先輩だったら怖いわ。
「もっと優しい口調で喋らなきゃ」
「なんだそりゃあ!」
「だから、それ」
彼女のあたしに対してもこんな態度。ちょっとは優しくされたいのが本音。純が読んでる少女マンガの男の子を見習えと言いたい。
「なつだって結構悪いじゃねーか」
「純のが移った」
「はぁ?」
「だってずっと一緒にいるから移っちゃったんだよ」
「……」
こんな所で顔を赤らめる純は少女マンガの主人公みたい。
「アホな事言ってんじゃねぇよ」
「あたしは真面目」
アホだろ、と髪をくしゃくしゃにされた。折角今日のヘアースタイルはうまくいったのに。
「ボッサボサだな」
「純がしたんでしょー」
お返しに同じ事してやった。だけどなんか無造作ヘアーっぽくなって、ちょっとかっこいいからムカつく。
「かっこいいなんて言わないから」
「言ってんじゃん」
「言ってないって!」
悔しいからもっとボサボサにしてあげた。
嗚呼、今日も平和だな