仗助との帰り道。
話題は彼が街中で暴れていた時、偶然出会った先日のこと。
「お前こないだクレイジー・ダイヤモンド見えてたよな。って事はスタンド使いなんだろ?」
「うーん、まあ」
「まあってなんだよ。どんなスタンドだ?」
「聞いても楽しくないと思うよ」
「は?」
「服の前後か裏表を逆にする能力」
「冗談…」
「ところがどっこい。あ、どっちもする事も可能。ほれ」
「うおっ?!俺の学ランが裏返ってるなんだこれハズい!!」
「ちょっと悪いけど…通りすがりのサラリーマンもほら」
「うわスゲー焦ってんぞあのサラリーマン…。結構射程あるなってこれ直せんのか?」
「仗助のは今直したよ。あのサラリーマンのはどうしよっかな」
「おもしれーけど直してやろうぜ。なんか凄い表情してるし」
「じゃあ今直す。
はい、そんな訳で、ね?楽しくないでしょう」
「や、楽しくはある…けど楽しいだけだな」
「そうだね。うーん、仗助、誰か服の裏表逆にしたい人いる?」
「そんな限定された質問初めてされたわ…うーん…あ!いるいる超いるそういう能力待ってました!」
「まじか。あんまり怖い人にはしないでね。」
「や、ぜーんぜん怖くはねぇよ。ただ憎たらしいだけで。多分家に居るし行こうぜ」
「そんな簡単に行っちゃっていいの?」
「大丈夫大丈夫!さ、行こうぜ!…今からアイツの焦った顔が楽しみだぜ、へへへ…」
「クッソ、なんださっきのは!!何故私のスーツが裏返っていたんだ!!?」
「ん?何か今寒気が…まぁいい、さっさとこのページを終わらせるか」
小粋な君のいたずら