ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ。

ウェザーは無言で名前の頭を撫で続ける、いや、髪の毛をぐしゃぐしゃし続ける。
これが最近彼は気に入っているらしく名前が本を読んでいようがピアノを弾いていようがアナスイと話していようがずーっと撫で続けている。

ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ。

最初の内はわけがわからず逃げようとした名前だったが、髪がボサボサになる以外のデメリットは特になく寧ろ自分よりたぶん倍もでかいウェザーに撫でられているとなんだか安心してしまうので放置する事にしていた。

ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ…


………………………。

「えっ?あれ、ウェザー?」

いきなりそれはもう本当に突然、ウェザーはぐしゃぐしゃする手を止める。
名前が驚いて彼を見上げ……ようとしたが、次の瞬間ウェザーのぐしゃぐしゃしていた手は名前の頭を掴んだ!

「!?」

「わかった。名前、俺は今理解した」

「え?なに?え?」

「お前がこの位置にいる事に安心する。だからいつもこの位置にいてくれ。」

「……………え?」







理解できない天気
(彼の脳内天気がよめない)