「お兄様、おはようございます」
皆さんこんにちは。佐藤名前と申します。
成績は中の中、どこにでもいる普通の女子高生です。
「あ、名前。おはよう。」
こちらは一郎お兄様です。
私の実の兄であり、尊敬できる人物でもあります。
だってお兄様は私達の通う魔界高校の英雄なんですよ。本当。
「準備出来てる?」
「はい。」
「じゃ、行こっか」
屋敷の重い扉をくぐります。ファミがお辞儀をして見送ってくれます。
(おそらく)同じ血を分けた者同士、やはりよく似てると言われます。
なんとお兄様の大親友であるフレデリック君は「気持ち悪い程似てる」と大絶賛です。あんなに誉められたのは初めてだったのでお兄様と一緒に照れてしまいました。キャッ。
「お兄様。」
「なんだい?」
「崖を登っている途中つかぬ事をお聞きしますがお兄様は私と似ていると言われて嬉しいですか?」
上を行くお兄様の臀部に語りかけてみます。
「勿論じゃないか。フレディーに似てるって言われた時も、とても嬉しかったよ。」
「……兄様…」
即答してくれたお兄様に私は思わず顔が紅くなってしまいました。
お兄様はやっぱり偉大な人です。
「お兄様!」
「うん?」
「私、お兄様がお兄様で誇らしいです。」
「ありがとう。僕も名前みたいな妹で幸せだよ。」
「……はい。」
兄様の臀部はもぞもぞと動きながら私との絆を確かめてくれました。
素晴らしき兄妹愛かな
(兄様の妹で私幸せです)(崖を登りきった先の兄様はちょっと顔が紅かった)