14 積み木くずし


 啼き喚きながらイっていると、宇髄の腰の動きが先ほどよりもかなり乱雑になり、とうとう最後を迎えることを知る。
「あー……!クソッ!もうこれで最後だ。ああ、気持ちいいイキそうっ……!イキそうだぞちくしょう!義勇、イクぞ!最後だ。お前ン中にブチ撒けて終わるっ!」
「うああああ!うあああイってえええええっ!!子種汁ちょうだいっ!!ザーメン中出ししてええっ!ぜったい、中出しっ……いいいいい、いいいいいイックうううううっああっあっあっあー!!」
 義勇も自分の身体が限界を迎えているのを知りながら、最後のイキを体験し、それを追うように宇髄もギリギリまで義勇のアナルにペニスを食い込ませ、細かく腰を使いながらイった。
「ああああクソッ!気持ちいいイっちまってるっ……!義勇ン中、ブチ撒けちまってる……何度目だ……?ああっ!考えるのめんどくせえっ!めっちゃくちゃ、気持ちいい……」
「あは、あは、き、きもちいいっ……あああ、あああううううカラダ、蕩けるよおっ……胎のナカ、熱いぃ……宇髄のが、拡がってるうう……あああああー……犯されてる、犯されてるう……」
 暫く射精後の余韻に浸った後、ゆっくりと宇髄が動き、ペニスが腸壁を捲り上げながらアナルから出てゆく。そして、スイッチが入りっぱなしのままローターのコードが引かれ、ヴヴヴヴヴヴヴと音を立て、胎内に振動を送りながら腸壁を刺激しつつ、ローターが取り出される。その際、またしても快感に啼いてしまう義勇だ。
「あああっんっあああんんっ!」
 今度はペニスを固定していたタコ紐が解かれるとポロリとローターがペニスから外れ、義勇の腹の上に落ちた。後、腰に敷いてあった枕が退かされると、無意識のうちに身体が疲れを訴え、精神と身体の限界が来たのだろう仰向けのまま、義勇の意識はそのままぷっつりと途切れてしまったのだった。

 ふと重い瞼を開くと、まず見えたのは白い天井だった。身体は拭き清められているのか股の間も、身体もベタつくことは無く、掛け布団を掛けられ、隣には宇髄が横になり腕で頭を支え、義勇を見つめていた。
「宇髄……」
「気が付いたか。お前って結構急に気絶するよな。いきなり意識無くすから毎回ビビるぜ」
 宇髄はいつもの宇髄で、口元に笑みを浮かべ片手で義勇の横髪を払う仕草をしつつ、さらさらと頬を撫でられる。
 そして、美麗な顔が近づいてきたと思ったら唇に優しくて温かな感触が拡がる。
 義勇は目を瞑って口づけを受け止め、上目遣いで宇髄を見つめた。
「……これで、俺はお前に許されたのか。お前は、俺を許す?」
「ああ、許してやる。だが、次また同じことしたら……分かってんだろうな。言っとくが、お前は俺のモンで、他人のモンじゃねえ。もちろん、お前のモンでもねえ。全部オレのだ」
 その言葉に、目の前が怒りで真っ赤に染まってゆくのが感じられる。あれだけのことをしておいて、義勇にあそこまで強いておいて『許してやる』という上から目線。それに加え自分勝手な独占欲。
 思わず義勇は歯を噛み締めた後、掛け布団を跳ねのけ上半身を起こし、思い切り怒鳴り散らしていた。
「お前は俺を……愛してるんじゃないのか!何故あんな無茶なことばかりする!!俺はおもちゃじゃないんだぞ!!それを分かってるのか!!それに『許してやる』!?その上からの言葉はなんだ!!自分を何様だと思ってる!!大体、お前は一体俺に対して何をそんなに怒っているんだ!それさえも教えず、無体を強いて……!!」
 すると、急に宇髄の持つ雰囲気が剣呑なものに変わり、きつい目で義勇を睨みつけてくる。
「……キス、してたじゃねえか、生徒と。木曜日の昼休み、階段のところで。俺は見てたぜ」
「あれはっ……あれは俺が望んでしたわけでもなく、ただの不覚でっ……」
「そんな隙を見せるお前が悪い。全部、なにもかもお前が悪い」
 絶句する義勇だ。
 もはや、二の句が継げないとはこういったことか。
 この男に、何を言っても無駄だ。話にもならない。大体、向こうに話す気が無いのだ。ただただ義勇を悪者にして、元々、性的なことが苦手な義勇に対し無茶なプレイを強要し、そして挙句の果ては自分のモノだと自己主張。
 身体から、力が抜けてゆく気がした。義勇の好きな宇髄は、ここにはいない。今も、そしてきっと、これからも。
「……もう、寝る……」
「おい義勇!」
「お前も寝ろ。もう話すことは無い。何もかも分かった。そうだな、俺が悪かった。なにもかも、俺が悪かったんだな」
 宇髄を好きになった、義勇が悪い。自分が悪いのだ。
 義勇は宇髄に背を向ける形で横になり、そっと目を瞑った。疲れているからか、目の前の暗闇に飲まれるよう、意識が遠のいてゆくのが感じられる。
 眠りに落ちる直前、宇髄の腕が身体に周り、ぐいっと思い切り引き寄せられ抱かれたような気もするが、それを払う気力も気持ちも無く、そのまま意識を飛ばした義勇だった。
 こうして、長い夜はしんしんと過ぎて行ったのだった。

×
「#甘々」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -