10 積み木くずし


 用意してあったバスタオルで身体を拭き、髪は頭の上で結い、バスローブを羽織って風呂場から出ると、入れ違いに宇髄がいつものように義勇の頭にポンと手を置き、そっと頭をベッドの方へ押される。
「俺も風呂入ってくるわ。お前はイイコで待ってろ」
 返事もせず、恒例のようにベッドに横になり宇髄を待つ。すると、胎内の熱で溶けたローションが徐々にアナルから零れ出てくるのを感じ、その気持ち悪さに目を腕で覆いながら耐え、宇髄が風呂から上がるのを待つ。これもいつものことだ。
 そしてちょうど、アナルがいい具合にトロトロに蕩ける頃を見計らうようにして、宇髄が風呂から上がって出てくる。
 義勇は腕を外し、首を傾げてベッドに向かって歩いてくる宇髄の紅色の瞳を見つめる。だが、急に宇髄は踵を返してしまい、扉に向かって歩き出したと思ったら例の黒色の不織布のバッグを手にベッドへやって来て、義勇の目の前で中身をブチ撒けた。
 その内容に、義勇の眼が大きく見開かれ、後、ぶわっといやな汗が額に浮かび上がるのが分かった。
「これ、バイブにー……この間とは違う、ピンクローター二個。後はこの間、使ったローター一個。今日はこれを使ってセックスする。いいな」
「いいわけ、ないだろう……?こんな、太い卑猥な、ばい、バイブ……?これ、挿れるつもりか?」
「ああ。病気が怖けりゃこれにゴム着けりゃいい話だし。ローターはべつの用途で使うし。一個は挿れるけど」
 宇髄は軽くそう言って、まるで見せつけるようにピンク色バイブのスイッチをオンにした。すると、先端から半分くらい過ぎた部分からヴインヴインと音を立て震えながら大きく円を描き出し、あまりのその淫猥さに顔を歪めた。いくらなんでも、これはないだろう。こんなものがナカに挿れられるのか。
 さらにいやな汗がじわっと、今度は身体全体に浮かんだ気がした。
 何度も首を横に振る義勇だ。
 だが、宇髄は余裕の表情でバイブにコンドームを被せている。そして、もう一つ気になるのは何故か袋に入っていた長いタコ紐。あれは一体、何に使われるのか。
 思わず宇髄に後ろを見せ、逃げの体勢に入るとがばっと着ていたバスローブを捲られ、間髪入れずに指が二本、ぐぼっと勢いよくしっかりと潤ったアナルに突っ込まれ、そしてナカを掻き混ぜてくる勢いで指を使ってくる。
「うああっ!あああっ、やああああっ!!やだっ、いやだあっ!!」
「いやじゃねえだろ、この淫乱がっ!そのうちお前も愉しくなるって。いいからイイコにしてろ。すぐに気持ちよくなってなんも考えられなくなる」
「それが怖いんじゃないかっ!このっ……くそばかっ……あっあううううう!ゆび、指ぃっ!!ああああああ!うご、かすなあっ……!やあああ!」
 指はすぐに前立腺、男のGスポットを見つけ出し、絶妙な力加減で撫で回され、尻を突き出した格好のまま、義勇は両手でシーツを握りしめ、感じたくもない快感に溺れてゆくのが分かった。
 気持ちいい。どうしても、どうやってもこの快感には抗えない。尻で快感を感じるようになってしまったその絶望と悦びの板挟みの中、だんだんとGスポット責めによる快楽に思考が遠くへ行ってしまう感覚がして、気づけば悦びの声を上げていた。
「あんっ!あんんんっ!ふあっ、うあっうあああっ!んんあああ気持ちいいっ!あっいい、いいっ、いいっよおだめええっ!」
「一回ココでイっとくか」
「うっ……ううううううー!やああああ!!」
 指の動きはそのままに、片手が股の間に入ってきたと思ったら、その手はギンギンに勃起した義勇のペニスを握り、亀頭を中心に揉むように扱かれ、さらに啼いてしまう義勇だ。
「ああっ!あああああああイクッ!はあっはあっ、はっはっ……い、イクッ……イっちゃう、あああううううう気持ちいいっ!ああああ、あああんんんんイクうっ!」
 ペニスに絡む手も、Gスポットを撫でる指の感触も、蕩けそうに気持ちがいい。このままでは宇髄の言いなりのまま、イってしまうことになるがそれに抵抗する術を持たない義勇は、腰を跳ねさせてなんとか快感から逃れようとするが、そうすればするほど、宇髄は責めの手を止めないまま、さらに激しいものを義勇に強いてくる。
 もはや限界だ。イってしまう。達してしまう。絶頂は目の前だ。
「あはあああああー!あああうううううイック!イックうううううっ!あはあっ、あはあああっ!あんだめ気持ちいいいイクうううううっ!ホントに、イクッ!イクイクイク!あっあっあっあっ、ああああー!!」
 強烈な勢いを持ってやってくる射精感に勝てず、本日第一回の射精を体験してしまう。

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