03 積み木くずし


 その拍子にドアに手をつくと、耳元で宇髄がこんなことを言った。
「足、しっかり閉じな。隙間ができないように太ももに力入れて、足と足をピッタリつけろ」
 大いに戸惑う義勇だが、何とか恰好は悪いが両太ももをピタリと合わせると、ちょうどアナルの真下に熱く硬いものが押し当てられ、それは会陰部を潜り睾丸を持ち上げながら足と足の間を潜り抜け、ずるんっと前に突き出てくるそれは宇髄のペニスで、あまりの快感に「ああああっ……!」と啼いてしまうと、口に宇髄の手が当たり、またしても耳元で囁いてくる。
「声、出すな。誰かに聞かれたら厄介だからな。……このまま続ける。股、そのまま閉じてろ」
 ぐりぐりと腰を押し付けられることで宇髄のペニスと重なり合い、ジリジリとした快感がペニスから下半身に、そして身体全体に拡がってゆく。
「う、あ、あ、あっ……ううっ……」
「だから声出すなって」
「む、りぃっ……!」
 すると、そんな義勇のギリギリを煽るように腰が大胆にピストンするように動き始め、そのあまりの気持ちよさに義勇は歯を食いしばって声を出さないよう耐える。普段、こうして声を我慢した経験のない義勇だ。
 思ったよりもそれはきついもので、半泣き状態で荒く息を吐きながら宇髄の動きに合わせるよう、腰を動かしていると遠くから足音が聞こえ、宇髄の腰の動きが止まる。
 足音は確実に近づいてきて、トイレの中へ誰かが入って来た。義勇は早く浅く息を吐きながら、なるべく音を立てないようにしていると、宇髄の手が後ろから回ってきて義勇のペニスを握り、まるでいたぶるようにゆっくりと扱く動作を始めた。
「んぐうっ……!」
 音が立たないよう、亀頭を揉むように手が動き、元々そこは男にとってかなり快感を得られる部分だ。瞳に涙を溜めながら思わず口を開けると、宇髄の中指が口の中へぬるりと入ってきてナカを掻き混ぜられる。
 因みに、どうやら用を足しに来た職員は小用だったらしい。用を足している音が遠くで聞こえ、その最中ずっと、宇髄の指は義勇の口を犯し続け、溢れ出るよだれがポタポタと口から垂れ流れてきて床に水滴が落ちる。
 そのうち、手を洗う水音がして足音は再び遠のいてゆき、それを合図のようにして口の中から宇髄の指が抜けてゆく。そして、激しく腰が動き始めた。
「うあっ!あああっ、うううううー……!ううっ、ああああ気持ちいいっ……!あっあっ、いいっ……!」
「だから声出すなっつってんだろ。静かにしろ」
「む、む、むりっ……んんっ、ああああ」
「だったら、こうだな」
 腰の動きも止めないまま、再び口の中に宇髄の指が今度は二本入り、舌を爪で掻いたり、溢れ出るよだれを咥内で掻き混ぜるように動かしたり、口とペニスの二点責めによりみるみるうちに射精感が溢れ出てくるのを感じていた。
「んっ……っく、い、く……いっく……!」
 何とか声に出して訴えるが、睾丸を突き上げながら会陰部を擦られ、そしてその上、宇髄のペニスと合わさるその快感がとてつもなく気持ちよく、半分身体だけになりながらドアに手をついていると、口から指が出てゆき、その手はよだれを纏ったまま義勇の頬に宛がわれ、無理やり横を向かされたと思ったら、咥内によだれをたっぷりと湛えた宇髄の唇が触れ合わさり、ねっとりと義勇の咥内へよだれに塗れた舌が入り込んでくる。
 腰の動きもそのままに、ぐちゅぐちゅと音を立てながら宇髄のよだれ滴る舌と自身の舌とを絡め合わせ、さらに高まる射精感もそのままにゆさゆさと揺さぶられる。
 股の間は宇髄のカウパー液で滑りがよくなり、さらなる快感が襲いかかってくる。するとやってくる、強烈なまでの射精感。
 口づけの合間から、懇願とも呼べる義勇の小さな声が水音と共に個室に響く。
「い、く……イク、イクッ……イッ……あっ……ああっ……!」
「ん……俺も、イクッ……!」
「で、でるっ……う、ずいっ……!」
 腰の動きはさらに苛烈を増し、音が立たない程度に義勇の身体に宇髄の身体がぶつかり、そしてとうとう待ちに待った射精の時間だ。
「ヒッ……でるっ……!!い、イクッ!!」
「う、んんっ……はあっ、おれも……イク!!」
 二人同時にガクガクと身体を傾げ、捩りながらドアに向かって義勇と宇髄、二人分のザーメンが飛び、白濁液がドロリと糸を引きながら下へと流れ落ちてゆくのを遠くで見ている義勇だ。
 何しろ、気持ちがよすぎる。今はとにかく何も考えず、この射精の快感に浸っていたい。後ろから感じる宇髄の少し熱い体温も気持ちいい。

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