05 紅藍の閃光


 なぜこんなに足が震えるのか。宇髄はいつもそうだ。義勇の奥深くに入り込むのが上手い。そして、引っ掻き回して去ってゆく。今回もきっと、そうなるのだろう。それが怖いのだ。そこで、己が恐怖を感じていることに気づく。
 土足で踏み入られることが怖いのではなく、宇髄の気持ちが怖いのだ。こんな風にストレートにものを言われたことのない義勇だ。だからこそ、宇髄が怖い。何しろ自由人の彼。義勇に飽きれば他へ行く。今の関心は義勇に向いているが、明日になれば分からない。いつまでこうやって接してくれるのか分からない。
 ふと気づくと準備室は目の前で、宇髄が鍵を取り出して扉を開け、中に義勇を押し込みそして宇髄も入ってくる。
「冨岡。下、脱げ。パンツだけじゃねえぞ。下着も靴も全部だ」
 一瞬、頭の中が真っ白になる義勇だ。下を、脱ぐ。もはや反射だった。準備室から出ようと思い後ろを向くが、正面には宇髄が立っておりぎゅうっと抱きしめられる。そしてその手は、義勇の尻を鷲掴んで揉みたくり、思わず身体を震わせてしまう。
「う、ずいっ……や、やだっ……!尻、やだっ」
 他人にこんなことをされたのは生まれて初めての経験だ。
 あまりの恐怖に震えていると、徐々に宇髄が倒れてきて何とか逃れようとする義勇だが、宇髄は容赦なく体重をかけてきてとうとう、床に引き倒されてしまう。
「うあっ!……う、宇髄!」
「もう一度だけ言う。下を、脱げ。脱がねえなら、俺が脱がす」
 宇髄の顔は真剣で、笑いの一つも見せない。どころか、一種異様な雰囲気だ。恐ろしいと思う。足が震える。ついでに身体も震えて、いやな汗が額に浮き上がる。
 思わず恐ろしくて涙ぐむと、やっと宇髄は笑ったがいつもの義勇が好きな笑顔ではない。
「どうした。……欲情した男を前にするのがそんなに怖ぇか。言っとくが、俺はやめねえぜ。お前がなんと言っても、やめる気はねえ。それだけは言っとく」
「や、だ……なん、なにを、なにするつもりだ。俺、は……そんな、つもりじゃ」
「チンポ半勃ちにしといてなに貞淑ぶってんだ。知ってんだぜ、お前のチンポが勃ってること」
 その言葉に、義勇はカッと顔に朱を走らせた。
「そ、れは……だって」
「もう会話はいい。分かった。テメエで脱ぐ気はねえんだな?だったら、俺が脱がせてやる。見せてみろよ、お前のチンポ。半勃ちしたチンポ見せてみろ」
「やっ……!!やだっ!やっやっ!」
 容赦なく宇髄の手は義勇のベルトにかかり、ガチャガチャと音を立てて外され、抜かれる。そこで、義勇は必死の抵抗を見せた。下穿きのボタン部分をがっしりと手で押さえ、何とか死守しようとするが、宇髄の怪力に敵うわけもなく手は無理やりに外され、その手はボタンを外しジッパーが下げられてしまう。
「あぁっ……!」
 義勇は涙を浮かべながらそれでも抵抗するが、宇髄の手により下着もろとも下穿きを足から引き抜かれ、改めて床に転がされた義勇は半勃ちしたものを隠すようにさっと片足を上げる。
「おお、お前ってキレーなカラダしてんな。体毛もかなり薄いし、これはいいモン持ってるよ。さて、んじゃ俺も」
 義勇は手を股間へと持ってゆき、見えないようにして硬く目を瞑る。とうとう、暴かれてしまった。羞恥で涙が溢れてくる。
 震えながら滲み出てくる涙をこらえていると、硬い金属音が耳に届きそして微かな布ずれの音までする。
 そっと眼を開け宇髄の姿を確認した義勇は声無く叫んだ。
 というのも、宇髄が前を寛げて巨大に勃起したものを扱いていたからだ。その先端には蜜液が滲み、糸を引いて床に垂れている。
「あ、あ……あ、の……なに、なに、を……」
 声が上手く出てくれない。逃げようにも、宇髄は義勇の足の間にいて逃れようもない。
「よし。硬さはOKだな。おい、四つん這いになれ。俺にケツ向けて、四つん這いだ」
「じょっ……冗談じゃない!そんな、なれるか四つん這いなんて!は、恥ずかしい!なにを考えてる、このっ……恥知らずめ!」
「なにを考えてるって、オメーのことしか考えてねえよ。どうやってお前と気持ちよくなれるかとか、そういうことしか頭に無いね」
「なっ……ふ、ふざけたことをっ……!服、返せ!」
「……義勇。無理やり黙らされたくなかったら、今すぐその口閉じろ」
 急に体感温度が下がった気がする。そう思った瞬間、がばっと宇髄が覆いかぶさってきたと思ったら、首に歯が食い込み噛みつかれたのだと知る。歯はすぐに外されたが、無情な宇髄の言葉が耳元で囁くように聞こえる。
「噛み痕、つけられたくなかったら四つん這いになれ。じゃなきゃ、噛む。噛んで、俺のモノだってガッコのやつらに見せつける」
 本気だ。宇髄は本気で言っている。
 そう悟った途端、今まで我慢していた涙がぶわっと瞳から溢れ出てくる。
「うっ……っく、ひっ……こ、こわ、こわい……。やだ、怖いっ……!」
「義勇……?」
「四つん這いなんて、なれない。うずい、怖い。痛いこと、されたくない。怖い、こわ、こわい。いつもの宇髄じゃない。いやだ。痛いの、いや」
「あのな、誰が痛いことをするなんて言った。それに……悪かったな、怖がらせて。つい、その……オマエがかわいくて歯止めが利かなかった」
「命令、するなら……もっと、優しくがいい。優しく言われれば、四つん這いになることもできるかもしれないのに……」
「……分かった。今のお前に足りてないもの」
「足りてない、もの……?」
 にんまりと、目の前で宇髄が笑う。
「快感だ」
 そう言い捨てるなり、義勇の手を強引に退かし、片足も足首を持ち上げられて思い切り開脚する形ですべてが宇髄の目の前に晒される。
 羞恥で顔を真っ赤に染めるが、宇髄は気にした様子もなく、義勇の反応を示しかけているモノに手をかけゆっくりと扱き始める。
「ヒッ!?……う、うずい!なにをっ、なにしてっ……んっああっ!ああああっ!」
「オマエのって色キレーだよな。薄ピンク色のチンポなんて初めて見たぜ。それに、結構デカい。卑猥なモン持ってんだな、オマエ。しかも剥けてる。自分で剥いたのか、コレ」
「やっやだっやだ、やだっ!はな、離せっ!ソレから手を離せ!」
「離してもいいのか?もっとやってやるよ。気持ちよくしてやる。その後、俺ともっと気持ちよくなろうな」
「やあっ……!」

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