シストなアストラルの何処がいいのかは全く分からないし、分かろうとも思わないけど、なまえにとってアストラルは究極にして至高の存在(本人談)なんだとか。……よく分からん。

「君は相変わらず元気がいいな、なまえ」

「それは勿論!アストラル様には、いつでも明るい私を見ていて欲しいですもん!」

「うるさいのはいつものことだろ」

「黙れ遊馬!」

「そうか?私はどんな君でも好きだが」

「流石アストラル様!よく分かってらっしゃる!」

「……」

(2012.01.21)
アストラルにそんなことを言われて、いちいち喜ぶなまえ。つーか、アストラルもアストラルでなまえのことを相当気に入っているようだ。流石はナルシスト、自分を好きになってくれる人間は大切にするんだな。くそ、面白くないぜまったく。


「アストラル様はどうしてこんなに素敵な腰をお持ちなんですか?実体があったら絶対に抱き締めるのに!」

「お前が抱いたらアストラルが折れちまうだろ」

「それは……残念だ」

「お前も残念なのかよアストラル!」

「アストラル様は本当に素晴らしいです!私と一緒に、新たなる生命を誕生させましょう!」

「いやお前まだ中学生だろ!」

「うっさいわ遊馬!」

「あぁ、喜んで受けよう」

「受けるんかい!お前ら……いい加減にしろよ、この――」

バカップルどもがぁぁぁぁああああああ!

ついに耐えきれなくなった俺は、恐らく今年一番の絶叫をあげた。言うなれば地獄とは、すぐ近くのここにあった。毎日毎日、本当にたまったもんじゃない。俺はアストラル世界の救世主に、こんなにもアストラルを愛するなまえよりも、この俺を選んだ運命を嘆いた。マジで誰かこいつらどうにかして。

「……一体何喚いてんだ?あいつら」
「さぁ、いつものことでしょ」

迷惑な二人

「遊馬に生まれたかった……」

「俺に生まれたら、多分アストラルに恋してないぞ」

「それもそうか……」