好きでありたい、愛していたい。けど、それは叶わない夢。あの人は人間のようだけど…人間じゃない…


『ケイト…いつまで答またせんのよ…』

「知るか、俺様の気分」

『意味分かんない…』


私は数週間前にケイトに告白した。玉砕覚悟で…。ケイトの答は…


「んー、今はわかんねーからちょっと待って」


そのせいか…なぜかケイトとの距離が狭ってしまった…ような遠ざかってしまったような…。よく分からないけど…いくら好きになってもやはり結ばれないのだろうか…私はやはりそんな風にはみてはもらえないのだろうか……そんな事をただただ考えてしまう


『はぁー…ケイトのバカヤロー……』

「何が馬鹿野郎なんだよォー」

『ケイト…あんただよ…馬鹿…』

「俺様馬鹿じゃねーしー…」


…なんでこんな奴を好きになったんだろ…わけが分からない…


『馬鹿だよ。ねぇ、なんでさっさと答教えてくんないわけ…?』

「……」


いきなり黙り込んだケイトを見てみると、いつもとは全く違う複雑な顔をしていた。


『ケイト…?』

「俺は人は好きになんねーんだよ…」

『えっ…何どういう意味…』

「…」


あぁ、つまり私じゃダメってこと…?貴方の隣に私は居てはいけないんだ…。


『…ゴメン、ありがとうケイト…』


私はそういい残してその場から逃げるように去って行った。


「名前……ゴメン…」


小さく呟きながらケイトはその場に留まり、名前の後ろ姿だけを見ていた。

数日が経ち、またいつものような日常が帰ってきた…と思った…けど、私だけは違う。

『ケイト…』


私はいまだに…好きなんだ…ケイトの事が…


「ヒャッハー、名前また此処に居たのかよ」

『…けっケイト…!?ちょっ…何しに来たのさ…』

「んー、お前が呼んだから来ただけぇー」
『うっ…っ…』


一気に顔が赤くなる。止めてよ…。これ以上好きで居させないで。貴方の事嫌いにならせて…じゃないと…私壊れてしまう…


「ヒャハーまた顔真っ赤ァ♪」

『っるっさい…惚れた弱みに付け込むなよ!馬鹿!』

「んだよ、まだ俺様の事好きなのかぁ?」

『っ…わっ悪いかよ…好きで!』

「別にぃー。でもさぁ、いくら俺様の事好きになっても変わんねーからなァ」

『わかってるよ…ケイトの好きな人はカンナちゃんだからな。私なんか眼中にないんだろ?』


あぁ、自分で墓穴を掘ってしまった…。ケイトの方を見る。ケイトは何も言わずにただ私を見ていた。


「…別にカンナちゃんは関係ねーしー…」

『どういう意味?』

「…俺人間じゃねーから死なねーから。人は好きになんねぇんだよ。好きになったって、いつかは死んじまうんだからなァ…。一緒に死ねたら…どれだけいいか…」

『…じゃっ…じゃあ実際私の事どう思ってるのさ……』

「ンアァ?…すっ…っ!んな事言えるかよ」


今度はケイトが顔を真っ赤にしながら私を見ている…。


『…ケイト、私は死んでもケイトの傍にいるから…だから…――――』

「考えとく…」


私は知っているよ?なんでその答なのか…。だって、貴方は優しいから…その答を出したんだよね…


【優しい貴方】
私は貴方の傍でずっといたい。
(私が死ぬまで)
(私の傍に居てくれますか?)
END




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