「ちょっと、蘭丸さっきから何やってんのよ」
今日は部活が休みだから。そんな理由でいきなり私の部屋を訪れてきた幼なじみ兼恋人の蘭丸。
彼はいきなり私の部屋に躊躇無く入ってきた。そして、ちらっと私が読んでいた男性アイドルの写真集を目にしたと思えば、いきなり私の隣にすわり、頬っぺたを摘んだり、突いたり、時には引っ張ったりして遊んできた。
ただ写真集を寝転びながら読んでいた私にとって、彼のはこの行為の意味が全く分からなかった。何がしたいんだ、コイツは。そう思いながらも、はぁっと溜息をついて写真集に目を通す。どうせすぐに飽きるだろう。そう思ったからだ。
けど、流石に10分も20分もされたら話は別だ。そろそろ頬っぺたも痛くなって、感覚がなくなってきた。写真集を読める場合でもない。私はずっと読んでいた雑誌を横に起き、彼と向き合った。
「蘭丸、離してよ」
「名前…」
「なっ何…よ」
さっきからずっと無口だった蘭丸がやっと喋った。だが出て来た言葉は私の名前のみ。本当に今日の彼は意味がわからない。そう、思っていた。だが、次に彼から出た言葉はなんとも言えない殺し文句
「…そんな奴ばっか、見るなよ…」
そう言って、彼は私にどんどん顔を近付けてきた。耳をすませなくても、彼の吐息が聞こえてくる。彼の宝石のように綺麗な瞳を見れば、戸惑って、顔を赤くしている自分が写っていた。
「ら、らんま…る?」
「……」
頬っぺたをいじくるのを止めた彼。だが、手はまだ私の頬にあり、優しく包み込むのだ
「はっ、はなしてよ」
「ヤだ」
「こっ子どもみたいな事言わないでよ」
いい加減にしてほしくて私は蘭丸の手首を掴んだ。けど、掴んだ筈なのに彼は簡単に私の手を振りほどく。そして再び私の頬を包みこんだ。
「名前…」
「なっ、…っ」
なに。そう言おうとした瞬間に、私の唇は彼によって塞がれた。所詮接吻、口づけ、キス。口と口を重ねるだけの行為。今まで何度も彼としてきた。だけど、私の顔はみるみる赤くなっていった。
口がゆっくり離される。意味の分からない行為に私は即座に下を向き俯いた。けど、彼はそれを許さないように、私の顔を無理矢理上に向かせる。そして彼は赤い舌をちらつかせながらニヤニヤと笑って言うのだ。
「そんな写真集に載ってる男なんかより、この俺だけ見てろよ、名前。」
そして彼は私の唇の次に首筋へと噛み付いて、私の身体に赤い花を咲かせ、そして…
「まっ、待って、らんま」
「問答無用。今日は覚悟しろよ、名前」
「えっ、やっ…まっ…!」
【それじゃぁ、いただきます】
所詮嫉妬、されど嫉妬
(そんな物なんかより)
(お前を夢中に出来るのは)
(この俺だけ、だろ?)
End
さらら様、遅くなってしまい申し訳ありません!リクエストありがとうございました!
しっ嫉妬している性的な蘭丸君になっていますでしょうか?グダグダで申し訳ないです!喜んで頂ければ嬉しいです!
2012.2.20 夢桜