「望月、お、俺と…付き合ってくれないか?」 空色が茜色に染まった気がした。たまに目線を逸らしたり、私の目を見て照れているのは一目瞭然だった。そして私の心臓がいつになく高鳴ってるのもよく分かった。 「えっ、あっ」 吃ってしまう自分に焦る。これはもしかしたら冗談で、私をからかっているんじゃないだろうかと思った矢先だ。彼は私から目を逸らさずにじっと見てくる。その瞬間、また私の心臓が速く高鳴る。 「おっ俺、本気…だから」 凜としたその表情から、どこか逃げ出せなくなりそうだった。その表情から本気だって事は分かる。 「わ、私…貴方の事…何も知らない、し…話すのも今日が初めてで…」 「分かってる。だから無理しなくていい。それに、すぐに返事が欲しいわけじゃないから」 彼はそう言って、私の手を強く握った。えっ、っと声が漏れた。瞬間、どんどん顔が赤くなるのが分かった。そして気恥ずかしさでいっぱいになる。 「だから、少しずつでいい。俺の事、知ってくれ。答えはその後でいいから」 なっ?っと言いながら笑う彼に私は、分かった。としか言えなかった。 「じゃあ、あの…お友達から、で」 「あぁ!」 屈託のない笑顔を前に私は直視できなくて咄嗟に俯いてしまった。 「よろしくな、望月!」 「よ、よろしく」 嬉しそうな彼の笑顔に、なんだかおかしくなりそうだった。 【名も知らないお友達】 彼の名前は風丸一郎太というらしい (第一印象は) (空色と彼の笑顔) To Be The Next |