だいすき/皇子


「皇子、私に会えなくて寂しかったですかあ。」
「そんな訳があるか。」
「ではではヤキモチは。」
「相手がいるのかも怪しいものだ。」
「まあひどおい。私に対しての愛がありませんわ。せめて男と話すなとわがままを仰せください。」
「女だけと会話するのでは仕事にならぬだろう。」
「そうですけれど!半分は冗談ですけれど半分はもうすこし独占欲見せてくれてもいいのにーっていつも思っててでも皇子は少しも興味なさそうにお鼻を鳴らしてお笑いになるから胸がきゅうっとしてさみしくて、私だけ好きでいるようで、…皇子の普段のご行状を考えましたらそれはそれで、皇子のご身分を考えたら当然のことですが…。もう十日振りにお会いしたのですから、愛の言葉のひとつくらい頂けるかもと期待はしておりましたのです…。」
「喧しいぞ。愛してやっているだろう。」
「ああもう皇子!だあいすきです!私が皇子のことを、だあいすきなのと同じくらい、だあいすきですか!」
「そこまでではない。」
「うう厳しい…。」





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