Clap
clap


※原作





「逃げんなよ」

「おわっ」

隊服の襟首を引っ掴んで引き寄せる。
嫌だなんだと拒絶されればこっちだってムキになるだろ。

「言え」

「嫌だっ!」

「一回だけ」

「いーやーだー!」

背中から抱きすくめれば暴れる暴れる。
顎を押し退けられ、腕を剥がそうとされ、挙句振り向いて腕を振りまわす。

「総悟」

「離せマヨ野郎!!」

「じゃあ言え」

「やだ!」

肩を押され、それを腕力で押し戻す。
顔を背けるから無理やりこちらを向かせる。
あぁ、埒があかない。

「いい加減にしろよ」

「それはあんた、っ!」

両手を塞いで、足も押さえる。
倒れ込んだ衝撃で息がつまったようだ。

「言ってみろ」

無言の反抗、しかし顔は今にも泣きそうだ。

「言え、総悟」

そんなにおれが好きか、そんなに無くしたくないのか。
その一言、それさえ聞ければおれは、

「…言わねェって、」

「え?」

「言ってんだろーが!!」

頭突きがクリーンヒット、そしてノックアウト。
逃げ去る総悟が、気を失う前に見た光景だった。




*でもどうしようもなく『必要』って言わせてみてぇもんだ*





ありがとうございました!


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