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***


「シキの馬鹿!キライ!」


自室に戻るなりいきなりアキラに罵声を浴びせられるシキ。
挙句の果てに枕まで投げられる始末。


「…俺が何をした」

アキラの理解不能な行動に苛立ちを募らせる。

「シキはさ、俺のこと嫌いなの?」

「…どうしてそうなる?」

「いつも兵士とばっかり話してさ。今日だって会議室で他の兵士にネクタイを直してもらったりしてたでしょ。」


強めの口調でアキラが言う。



「見ていたのか。」

「…シキは…俺しか触っちゃいけないんだ。俺はシキの所有物だけど、シキだって俺のものなんだ…だから…」


声が段々小さくなる。ベッドに腰掛けたまま力なくうな垂れる。


シキはそんなアキラを見て溜息をつき、呆れた顔をした。


「本当に馬鹿としか言いようがないな。」


そう言うと無理矢理アキラをベッドに押し倒し、身動きが取れないように両手を封じるとアキラの首に噛み付いた。
小さくアキラが悲鳴を上げるがシキは構わず歯を立てた。

流れた血をシキが舐める。その何ともいえない舌の感覚にアキラは身を捩る。

「…ぃゃ…っ…」

抵抗しつつも次第に熱を帯びた声に変わっていく。


「…何だ、お前は『嫌いな奴』にも反応するのか。」

そう言って、熱を持ち始めたアキラのものを握る。


「…っは…、いや…だ…」

止めてくれと言わんばかりに足をバタつかせるが、シキは無視してその手を上下に擦る。


「…他の奴らとお前は違う。…わかるか?」

「…んぁ…、ゎ…わかんないっ…」

「お前は俺の所有物だ。俺の所有物は一人で十分だ。」


含みのある言い方をしたシキ。
「どういう意味だかわかるか?」と再び聞かれたが、シキの手による愛撫によって気が散って、その言葉の意味をじっくり考えることができない。


「あとは自分で考えろ。」


シキはそう言って口端を吊り上げた。


アキラはすでに抵抗することもせずに自らの腕をシキの首元に回した。


シキはアキラの耳元で何かを囁いた。その瞬間、アキラの顔が真っ赤になり、同時に達したのだった………




***





「シキはズルイ。あんな言葉を言うなんて反則だ…」

大きめのシャツに袖は通さず、羽織るだけの姿のアキラはシキを睨んだ。
シキは何もなかったかのように衣服の乱れを直すとアキラの隣に座った。

「お前の脳で俺の言葉の意味がわかるとは思えなかったからな。」

シキはそう言いながらアキラの髪を撫でる。
アキラは再び顔を赤くして目を伏せた。余程その言葉が恥ずかしかったのだろう。


「それに、」

シキは話しを続ける。

「お前は俺が他の兵士と話すのを見て苛々したのだろう?」

「うん。」

「それを何と言うか知っているか?」

「…わからない。…何?」

「いずれ、教えてやろう。」


質問したくせに、その答えを教えてくれなかったシキに対してアキラは口を尖らせたアキラだった。





『嫉妬』…その言葉の意味をアキラは知らない。

それでも、シキの本心を聞けたアキラの心はいつしかスッキリとしていた。





end



アンケート結果第2位のED3でした。
いかがでしたか?
…というかいいネタがなくて、困ったという…(笑)

今回は嫉妬をテーマに書いてみましたが…嫉妬…アキラが嫉妬するとああいう感じなのかな?という想像で書きました。
いつもと違ったアキラの態度に戸惑いを隠せないシキ…笑えませんか?
…まぁ、所詮、シキも人間だったということです←

シキがあの時、アキラに耳元で何と言ったかは…ご想像にお任せするということで。
鳥肌が立つような甘い台詞を言っていたらいいな?というか笑えるな?と思いますけどね(笑)

ちょこちょこ書いていたので、なんだか文章が途中途中微妙ですが、その辺は多めにみてくださいね。

それでは、話の感想などがありましたら気軽にメールフォームなどでお聞かせください。


2009.10.18


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