お菊さん→岩泉、岩泉←お菊さん(?)の話
「うわーーーーーんッ!!! 岩ちゃあーーーーーんッ!!!」
「うるせえダボが!!!」
顔を合わせるなり、気色の悪い顔と声で突進してきやがった及川に、俺は渾身の蹴りをかました。クソ眠い授業が終わって、ようやく昼休みになったというのに、一気に気分が悪くなってくる。及川はそんなことお構いなしに、あざとい泣きっ面を浮かべたまま、俺の席によりかかってきた。
「聞いてよ!! この間、新しい彼女できたって話したじゃん!? その子からたった今、ホントに今さっき、『やっぱり付き合うのやめる』ってメッセージきたんだけど!!」
「その子は全く持って正しいな」
「ひっど!!!」
聞いて損した、と溜息を吐いた俺に、及川はわざとらしくワンワン泣き声を上げる。ムカつく、大して悲しいと思ってないだろコイツ。こう振る舞っておけばそのうち、ファンの女子が「及川くんカワイソー! 元気出して!」「及川くんを振るとかマジ有り得ないー!」とか言って励ましてくれるから、わざとやってるだけに過ぎないのだ。だが俺のクラスの女子に及川ファンなど1人もいない、全員このボケの本性を知っているからな。現に、近くの席の女子数人は、ケラケラ笑いながら及川を見ている。
「仕方ないじゃん、及川くんってば生粋のバレー馬鹿だし、残念すぎるんだもん」
「残念すぎるって何ソレ!? フラれたばっかりの男にその言い方は無くない!?」
「だって事実だしー」
「ぶふっ」
「あ! 岩ちゃん、いま笑ったね!? 親友がケチョンケチョンに言われてるってのに酷いや!」
「うるせえ残念野郎。っていうかお前、別に大してその子のこと好きじゃなかったんだろ。ろくに連絡も取ってなかったじゃねーか」
「え〜……だってそれは大会前だったし。それにあの子、運動部のマネ経験あるって言ってたから、そしたら俺の練習とか理解してくれるよなって思うじゃん。そこそこ可愛かったし、中学は聖アンナ学院だっていうからお淑やかなお嬢様っぽかったし、当たりくじ引いたと思ったんだけど〜」
あざとい演技で俺をイラつかせるのにも飽きたのか、及川はいつものクソムカつく面(結局はムカつくのだ)に戻って、ぐちぐちと愚痴を吐いてきた。そういうしょうもないこと考えて彼女を選ぶから、毎度毎度フラれることになるんだ、ボケナスめ。ちなみに聖アンナ学院というのは、白鳥沢の近くにあるミッション系の中学校で、お嬢様学校で有名なところだ。
「これに懲りたら邪な考えは捨てて、バレーに専念するんだな」
「もう結構専念してると思うんだけど…」
「っていうかさ、及川くんはともかくとして、岩泉くんは彼女作んないの?」
及川をからかって遊んでいた女子の1人が、にやりと笑いながらそんなことを聞いてきた。思いもよらないところから飛んできた質問に、俺が豆鉄砲を喰らったような顔でそいつを見返すと、グループ内の女子数人が「わかるー!」と同調してきた。
「及川くん人気に隠れてるけど、岩泉くんも結構モテるもんねー」
「岩泉くんに男らしく引っ張ってもらいたい! って女子、結構いるんだよ?」
「うっそ、俺を差し置いて!? 岩ちゃん、いつの間にそんな人気者になったの!? …はっ、さては『及川さんの親友』効果?」
「ぶっ飛ばすぞクソが。今はそういうのはいいよ、ここにクソ反面教師もいるしな」
「えー、もったいない。じゃあさ、付き合いたい云々は置いといて、好きな子とかはいないの?」
その質問を聞いて、俺の脳裏にある1人の姿が浮かんだが、俺はあくまで平静を装った。とてもではないが、俺がそいつのことを好きだなんて言えないし、そんなことを言ったら恐らく俺の正気を疑われる。それに、あいつはただでさえ根も葉もない噂だらけだってのに、余計な噂が増えたりしたら悪いからな。
「別にいねえよ。今はそういうのはいいって言っただろ」
「えー」
「つまんないのー」
「君たち、人の恋模様を面白がるのやめようね?」
「「「だって面白いんだもーん」」」
女子というのは何でこんなに恋愛話が好きなんだろうな、などと思いながら、俺は席を立った。くだらない話をしていたから遅くなったが、昼休みになると購買に行ってパンを買うのがお馴染みなのだ。母ちゃんが作ってくれた弁当はあるにはあるが、それだけじゃ全く量が足りないので、昼飯を買い足すのである。
「くっそ、この時間じゃ限定カツサンド売り切れてんだろうな。怨むからな、及川」
「そんなことで怨まないでくれない!? 俺が好きな牛乳パン、売れ残ってること多いからそれにしたら? 美味しいよ?」
「甘いパンそんな好きじゃねえんだよ…って、なんだあれ?」
廊下の突き当りを曲がったところで、俺は奇妙な光景を目にした。俺たちの向かい側の方から、「いやそれ抱えてたら前見えないだろ」ってぐらい大量の段ボールを抱えた女子生徒が、淀みなくまっすぐに歩いてくる。引越し業者もビックリな大荷物を運んでいるその姿に、及川が驚いたような顔をして、咄嗟にその子に駆け寄った。
「ちょっ、すごい荷物だね! 君、大丈夫? 手伝おっか?」
「その声は、及川さんでしょうか」
「えっ? …ひょっとして夕莉ちゃん?」
「なっ…水無瀬!?」
何とその生徒は、オカルト関係において及川の野郎が散々世話になっている後輩の、水無瀬だった。水無瀬は山のような段ボール箱を抱えたまま、俺と及川に向かって一礼してくる。ずり落ちそうになっている段ボールを、俺が慌てて支えた。
「ちょっ、落ちんぞこれ! ちょっと貸せ、俺が持つから」
「いえ、中身は空で重くはないので大丈夫です」
「いや夕莉ちゃん、持つ量考えよ!? そもそもこんな大量の段ボール、どこに運ぶ気だったの?」
「オカルト研究部の部室です。部室に溜まっている過去10年分のオカルト雑誌を片付けるからと、先輩に頼まれまして」
「あの人ったら、女の子に荷物運びなんてさせて〜! …あれ、でも先輩が女だったらこの理屈おかしいか? っていうか結局あの人、男と女とどっちなの?」
「とりあえず、いっぺんに運ぼうとすんなよ。視界が完全に段ボールで埋まってんだろ」
俺は呆れつつも、水無瀬の持っていた段ボール箱を何個か持った。水無瀬の身長はおおよそ150cm後半から160cmといったところで、とてもじゃないがこんな山積みの段ボールをいっぺんに運べるような体格じゃない。相変わらず自分のことをちゃんと顧みねえヤツだよな、なんて思いながら、俺は段ボールに遮られていた水無瀬の顔を見た。
(…う、上目遣いだと…!?)
俺の方が背が高いので当然なのだが、水無瀬は上目遣いでこちらを見上げてきて、その視線に捉えられた俺は、思わず息を呑んだ。黒い前髪から覗く水無瀬の瞳は、まるで赤ん坊のそれみたいに邪気がなくて、さっきまで彼女が何やら好きな子が何やらと邪な話をしていた俺は、つい後ろめたくなってしまう。よくよく考えてみれば、こんな近くから水無瀬を見たことは、これが初めてかもしれない。
「どうかしましたか」
「いっ、いや、なんでもねえ」
「そうですか。荷物を持っていただいてありがとうございます」
「…こ、これしき、男だったら当然だろ」
「あ、岩ちゃんってばカッコつけてる〜」
「黙ってろクソが!」
冷やかしてくる及川を殴ろうかと思ったが、水無瀬から取った荷物で両手がふさがっていたので、思いっきり蹴ってやった。余計なことを言ってんじゃねえ、このクソが。もし水無瀬に俺の気持ちがバレたらどうする気だ。
(くっそ…全然笑わねえし、いっつも無表情なくせに…。なんでそんな可愛いんだよ、水無瀬は…!)
そう、さっき女子に「好きな子はいるのか」と聞かれて真っ先に思い浮かんだ人物は、水無瀬だった。我ながらおかしいとは思うが、俺は水無瀬のことが好きだった。俺の好みからはかけ離れているし、学校中から『お菊さん』などと呼ばれて怖がられている変人(いいヤツなのは確かだが)だというのに、だ。
だが俺はその気持ちを、水無瀬に伝える気は微塵も無かった。なにせ水無瀬は、俺以上にそういったことには興味がなさそうというか、もし告白したとして良い返事を貰えるとはとても思えなかったのだ。…俺も人間だから、さすがに好きなヤツにフラれるのは堪える、というワケだ。
「ともかく、これをオカ研の部室に運べばいいんだな?」
「はい。すみません、どこかへ向かっている途中だったのでは」
「あー…いいよ、購買なんて後で。何かしらのパンは売れ残ってるだろうから」
「そうそう、牛乳パンとかね。美味しいのに何でだろうねー」
「牛乳パン…」
「あれ、もしかして夕莉ちゃん、牛乳パン食べたことない? パンの間に牛乳クリームが挟まってるの」
「はい、食べたことが無いです」
「じゃあこれ運び終わったらさ、3人で購買行こ! この優しいセンパイ及川さんが、夕莉ちゃんに牛乳パンご馳走してあげるよ〜」
「牛乳パンごときでデカい顔すんな、水無瀬に用事でもあったらどうす…」
「いえ、大丈夫です。購買までご一緒してもよろしいですか」
相も変わらず勝手を言う及川だったが、水無瀬は無表情ながらもコクリと頷いた。正直な話、俺は水無瀬が頷いてくれて、心の中でガッツポーズをした。及川の野郎もたまには役に立つもんだな。
「いいのかよ、弁当あるんだろ?」
「お弁当も食べますが、及川さんが美味しいと思うものを、私も食べてみたいので」
「…ああ、そうかよ」
だが、この水無瀬の一言で、俺は途端に肩を落としたくなった。及川が美味しいと思ってるものを食べてみたい、か。そりゃ及川はクソムカつくヤツだがこの顔だし、水無瀬ともよく話すし、そう思っても何ら変ではないよな。笑うなら笑え、自分でも器が小せえとは思う。けどな、ちょっと好きだった女子が軒並み及川のことが好きだったという、苦い少年時代を送った俺の身にもなってみやがれってんだ。そうすれば、俺のこの後ろ暗い気持ちも、少しはわかるだろう。
「岩泉さんは、どのパンがお好きですか」
「え? ど、どのパンって、そうだな…。購買のパンだと、限定カツサンドか、あとはポテサラサンドとか…」
「ポテサラサンド…」
「ポテトサラダを挟んだサンドイッチだよ。マヨネーズが効いてて美味いんだが、ちとボリュームが足りねえのが難点だな。なんだよ、気になったか?」
「はい、美味しそうだと思います。それに、岩泉さんの好きなパンも食べてみたいです」
…我ながらちょろいとは思うが、この一言でたちまち俺の機嫌は元通りになった。少なくとも、及川と同程度には、俺のことも良く思ってくれているということだろう。俺は照れ隠しに、「まあ好きなもん買えばいいんじゃねえか」とぶっきらぼうに呟いた。すると『好き』というワードでさっきの話を思い出したらしく、及川がまたもやわざとらしい泣き顔を作って水無瀬に擦り寄っていく。
「そうだ、聞いてよ夕莉ちゃん! 及川さん、ついさっきフラれたばっかでさ〜!」
「そうですか、ご愁傷さまです」
「しょっぱ!! なにその塩反応!?」
「クソ川の破局なんてクソどうでもいいってことだろ」
「クソって2回言った! 岩ちゃん、女の子の前でそんな汚い言葉遣いはどうかと思うよ!」
「いえ、私は気にしていませんのでお構いなく。ですが、あまり悪い言葉は口に出さない方がいいというのは、確かではあります」
「そ、そうか…悪い、気を付ける」
水無瀬に無感情な声でそう言われ、俺は素直に口を噤む。確かに俺の言葉遣いはお世辞にも綺麗とは言えないし、及川や水無瀬の言うことにも一理ある。…水無瀬は言葉遣いの悪い男は嫌いだろうか。
「とはいえ、外面を気にしすぎるあまり、本来の自分の言葉を発さないというのも、あまりいいことでありません」
「お、おう…?」
「つまり、岩泉さんはそのままでいい、ということです」
「……!! そ、そうかよ、ならいいんだけどよ……」
それは反則だ、と言いたくなった。自分の顔が何色になっているのか、今すぐに確認したくなる。もし傍から見てわかるほどに赤かったとしたら、俺はきっとこの場から逃げていただろう。及川と違って、俺はこういったことには縁遠いから、自分の顔が赤くなっていることをごまかす術など持っていない。
「そういえばさ、夕莉ちゃんは今まで彼氏とかできたことあるの?」
「ばっ…!? クソ川、何を聞いてやがっ…!!」
「えー、だって気になるでしょ? 夕莉ちゃんの恋愛遍歴」
いきなり爆弾を投下し始めた及川に、俺が非難の視線を向けると、及川はしてやったりといった眼でこちらを見返してきた。その顔ムカつく、ぶっ飛ばすぞ。及川は俺の水無瀬への想いを知ったうえで、たまにこういうことをしてくるのだから、こちらとしてはたまったものじゃない。第一、なんで俺が水無瀬のこと好きだって知ってんだ、話した覚えはねーぞ。
「いえ、そういった関係の人がいたことはありません」
「ふーん! じゃあさ、好きになった人とかいるの? っていうか初恋はいつ?」
「これまであまり人と接する機会がなかったので、好きな人ができたことはありません。それに、好きという気持ちがどんなものか、よくわかりません。好きという気持ちになると、人はどういうことを思うものでしょうか」
「どういうことを思うって…なんかこうあるだろ。その人と一緒にいると、いつまでも一緒にいたくなる、とか…」
我ながらこっぱずかしい発言をしてしまって、俺は気まずくなって水無瀬から顔を逸らす。すると逸らした先で、及川がニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべていた。ムカつくから思いっきり蹴飛ばしといた。
「…すみません、よくわかりません」
「まあ、夕莉ちゃんにもわかる時が来るよ、きっと。落ちるのは一瞬っていうから…」
その時、及川のブレザーのポケットから、バイブレータの振動音が聞こえてきた。どうやら、誰かから電話がかかってきたらしく、振動音は鳴り止む様子が無い。及川はポケットからスマホを取り出し、画面の通知を確認するなり、急に渋い表情になった。
「さっき俺を振った子から電話きたんだけど」
「それあれじゃねえの、『さっきのは嘘で、引き留めてくれるかどうか試したの』って言ってくるパターンじゃねえの。今まで死ぬほどやられてきたヤツ」
「そんな気がしてきた…。俺、あれやられるとすっごく萎えるんだよね…。仕方ないから、こっちからバッサリ振ってくる…」
及川は深い溜息を吐くと、さすがに廊下でスマホを使っていると教師に見つかるので、通りがかった男子トイレの中へ入っていった。何というか、今まで及川に煮え湯を飲まされてきた恨みはあるが、ああいう手合いを相手にしなきゃならねえということには同情する。仕方ないので、俺たちは及川を置いて、先にオカ研の部室に荷物を置いてくることにした。
「水無瀬も恋人選びは慎重にやれよ。及川の野郎は何度失敗しても懲りねえからな」
「私には縁遠い話かと思います。私を好く人は、現れないでしょうから」
「そ…そんなことねえだろ。水無瀬はそんな暗い顔してるから近寄りがたいだけで、普通にいい奴だし、それに見た目だって良いんだからよ」
それどころか、まさにそのお前を好いてる奴がここにいる、などと言えるはずもないが、俺はそんな気持ちになった。確かに水無瀬は近寄りがたい雰囲気があるが、真面目で素直で普通にいい奴だし、外見だって普通に良い。顔立ちは整ってるし、姿勢がピンと伸びているから立ち姿はサマになるし、『お菊さん』だなんてあだ名されてるだけあって髪も綺麗だし。…これを真正面から言えたらいいんだろうが、そんな勇気は俺には無い。
「…今までそんなことを言った人は、岩泉さんくらいです」
「そ、そうか…。なんか、気ぃ悪くしたか?」
「いえ、嬉しいです。ありがとうございます」
本当に嬉しいと思ってるのか疑問なくらい無表情だったが、いつものことなので俺は素直に「おう」と答えた。すると水無瀬は、俺がちっとも予想だにしていなかったことを、いつもの無感情な声で言い放ちやがった。
「私も、岩泉さんは素敵な方だと思います」
あまりにもあっさりとそう言われたので、俺は思わず「おう」と普通に返事しそうになった。けれど、少し間を置いてその言葉の全容を飲み込むと、動揺のあまり持っていた段ボールをぶちまけそうになった。あまりの衝撃に全身がいっせいに硬直して、汗が急激にぶわっと噴き出てくるのがわかる。
「そ、そ、そ…それっていったいどういう…!」
「そのままの意味です。顔の美醜は私にはよくわかりませんが、岩泉さんは自分よりも他人を優先できる優しい人ですし、他人の目や意見によって自分を曲げたりしない強い人ですから。男性として素敵な方だと、そう思います」
「な、なんっ……!!!」
「私の評価など、当てにはならないでしょうが」
「そっ、そんなことねえよ!! う、嬉しいと思うよ、素直に!! お、お前に…水無瀬にそう言ってもらえたんなら!!」
上擦った声でそう叫ぶ俺の姿は、我ながらみっともないったらありゃしない。俺は思春期の男子か、どんだけ褒められ慣れてねえんだよ。けど、水無瀬がわざわざそんなことを言ったってことは、ひょっとするとひょっとして。いやいや、俺の考えすぎだろ、それは。いやでも、あの水無瀬が何も思ってない奴にこんなこと言うか?
「あの、岩泉さん」
「なっ、なんだ!?」
「オカルト研究部の部室、通り過ぎています」
動揺のあまり、俺は何度も訪れているオカ研の部室を通り過ぎ、明後日の方へ猛進していた。恥ずかしい、マジで思春期の男子みたいじゃねーか。
「片付けは先輩がしてくれるそうなので、段ボール箱は置いておくだけで大丈夫です」
「お、おう、これでいいのか?」
「はい。…では、岩泉さん」
「なっ、なんだ!?」
「購買まで、ご一緒させてください」
そう頼んできた水無瀬に、俺は馬鹿みたいにコクコクと頷いた。今ここに及川のヤツがいたら、散々からかいの的にされたことだろう。何とでも言え、少なくとも購買でパンを買うまで、俺は水無瀬と一緒にいられる。パンを買い終わったら、次は俺から「一緒に食おう」と誘おう。俺は心にそう決めてから、何となくぎこちない動きで、水無瀬と一緒に購買へ行くのだった。