※下品注意
「やっ。」
「・・・。」
貧民街時代の幼なじみが超有名になってるって聞いたから会いに言ったら、無言で銃をぶっ放された。
同じ夢見を重ねれば
「何すんだよロッソ!?久しぶりに会った友達にそれはないんじゃねーの!?」
「うるせえナナシ。あとロッソと呼ぶなと何回言ったらわかるんだてめぇは。俺の名前はザンザスだって言ってんだろうが。カスが。」
「ぶはっ!その口ぶり、変わってねぇなぁ。また逞しくなりやがって。剥けたか?」
「殺すぞ、ドカスが。てめぇも女だったら少しは大人しくなったらどうだ。」
「無理言うなって。俺にゃドレス着て可愛らしいケーキをフォーク使ってちょびちょび食うなんてしゃらくせぇ真似できないのさ。」
俺は勝手にザンザスの部屋に入ってその辺に置いてあった酒を勝手に飲んだ。ちなみにロッソっていうのは貧民街時代のザンザスのあだ名だ。目の色が「赤」かったから「ロッソ」。安直すぎるネーミングだ。
「相変わらずバンバン出世しやがって。俺はいまだに運び屋紛いだぜ。」
「ハッ、てめぇまた勝手にコカイン運んでやがっただろ。誰が本部にごまかしてやったと思ってんだ。」
「マジか、グラッツェ。麻薬運ぶのが一番金になるんだよ。第一ボンゴレはうっせーんだよ、いちいち。マジにマフィアかよ?」
「平和ボケしてんだよ、あのクソジジイ。おかげで万年赤字だ。」
「ったく、なんでもっと簡単に考えられねーかね。麻薬運べば俺は仕事が増えてハッピー。ジャンキー共は麻薬に餓えて頭がぶっ飛んじまうこともなくてハッピー。麻薬組織は麻薬が売れてハッピー。麻薬も一つの抑止力だぜ?本当に麻薬を無くしたけりゃ、この世に存在するジャンキー共を全員殺せばいいのさ。」
「てめぇも変わらねぇな。」
「そりゃよかった。」
ザンザスが俺に近寄ってきて、結構高値の酒を渡してきた。俺はそれを喜んで受け取る。ひとまず酒はその辺に置いといて、ザンザスの抱擁を受け止めた。
「・・・15年振りだ。」
「てめぇがあのクソジジイに連れてかれてからだもんなぁ。こんなでかくなりやがって、昔は俺より小さかった癖に。」
「てめぇもそれなりに女らしかっただろうが。あの股が緩い母親に似てな。」
「責めてやんなよ、生きる為だ。お前の母親も似たようなもんだろ。」
「違いねぇ。」
ガキの頃はよくこうしたもんだ。それなりに思春期の前兆みたいなモンも体験して、きったねぇ街で自分らだけが清潔だと思ってた。とは言っても、やってることはきったねぇがな。そういや、ザンザスがいなくなってから、よく夢に見た。昔、こんな風にガキ二人がマセた真似してた頃の夢を。懐かしい昔を思い出しながら、ザンザスの首に手を回した。