ぱちぱちれんさい | ナノ
 いざリオへ!



白鳥沢寮・ロビー
今日は五輪大会バレーボール世界最終予選の試合中継日


「やっべ、試合始まってる!」


「大丈夫、まだ1セット目最初のテクニカルタイムアウトの最中だ。けどほんと、俺とか若利はまあまあ家が遠いから、寮のテレビ見させてもらえると助かるよ」


「オリンピック予選とか全日本の試合中継ある時だけ、練習早く終わるからいいよネ〜。まあ試合見るから、結局はバレー漬けなのには変わりないんだけどさ」


「世界レベルのプレーから見て学ぶことも重要だ」


「そーだぞ天童! ってか音量上げろ、解説聞こえねーじゃんか!」


「ちょっと待て、ここ学生寮で女人禁制なんだけど何で巴がいるんだよ」


「あたしだけじゃねーよ、小鳩たちもいるよ」


「お、お邪魔してます…」


「「うちらもいるよー」」


「悪いとは思ってる、みなまでは言うな」


「なんだ、結局3年みんないるんじゃんか〜」


「だってさ、練習早めに終わるとはいえ、試合開始は夜7時だろ? 小鳩とかは家遠いし、家着く前に試合半分終わっちゃうじゃんか!」


「寮母さんからの許可はもらってるからダイジョーブ」


「そこはやっぱり鷲匠先生のお孫さんパワーだよね」


「うっせ!」


「空知、そこだと画面が見えにくいだろう。場所を変わる」


「えっ!? あ、あ、あり、ありがとうございますっ…!(うわああああ…! 牛島くんと一緒に試合鑑賞とか心臓もたないぃぃぃ…!)」


「はは、にぎやかになってきたな」


「仕方ねえな、俺のとっておきの駄菓子詰め合わせセットを開封する時が来たか」


「「いえーい、さすが山形、ジェントルメーン」」


「テメーらにはうまい棒1本たりともやらんわ!」


「あ、そこの物陰からテレビ見てる1,2年〜。個人部屋の画面が汚いブラウン管テレビなんかより、ロビーの大画面ハイビジョンテレビのが細かいプレーも丸わかりダヨ〜、こっちおいで〜」


「マジですか、やったー! 失礼しますっ!」


「五色、このアホ! ったく、上下関係をきっちり仕込んでおかないと後が怖い…」


「まあいいじゃん、向上心があるってことで」


「あ、タイムアウト終わったぞ!」


「おっしゃ! 天童、この無駄に逆立ってる髪の毛ジャマ! 屈むか全部剃れ!」


「横暴なムチャぶりすんのやめてくんない?」








5/14、リオデジャネイロオリンピック、バレーボール世界最終予選開幕!
私は世代的に荒木絵里香選手が好きです!
女子も男子もオリンピック出場に向けて頑張れ!










「でもアレだよね、全日本とか代表とかって聞くと、若利君が最初に代表合宿行った時のこと思い出すよね〜」


「なんですって!? う、牛島さん、この俺を差し置いてすでに全日本に!?」


「シニア代表ではなく、U-19代表の方だがな」


「そうそう、それで俺ら男子の3年の何人かと、女子の3年の何人かとで壮行会開いてさ」


「ああ、あれな。すげー盛り上がったよな、懐かしいわ」


「壮行会? 何やったんですか?」


「そりゃもちろんアレだよ、『応援ソング縛り』でカラオケ大会


「カラオケ!?」


「面白かったんダヨ〜。英太君が歌ったTHE BLUE HEARTSの『情熱の薔薇』は、果たして応援ソングか否かという論争だけで30分掛かったりしてね。ちなみに、『名曲なのは疑いようのない事実だが、歌詞に応援感はない』という戸鷹姉妹の主張が通ってめでたくアウトになりました〜」


「いまだに納得いかねえ、野球の応援歌で演奏されてたりするだろ!」


「空知がZARDの『負けないで』歌ったり、巴がSuperflyの『タマシイレボリューション』歌ったりして、結構いい雰囲気だったぞ」


「おおおお…! 俺が全日本入りした暁には、その壮行会やってくれるんですか!?」


「五色、大口叩くのはいいけど実力が伴ってから言えよ。言っておくけど、お前のスタメンもまだ確定したわけじゃないぞ」


「うぐっ…! す、すんません…」シュン


「賢二郎、キビシイ先輩だね〜」


「ウチのチームから代表が2人も出たら頼もしいなぁ、頑張ってくれよ」


「ハイ!! 任せてください!!」


「立ち直り早いな!」




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